人口推計、外国人5年ぶりに増加、日本人は減少!どうする?震災復興・東京五輪の建設労働者、介護の人手不足
リーマンショックから減少が増加に、159万人
総務省は4月15日、3ケ月以上日本にいる外国人が5年ぶりに増加に転じた人口推計を発表。外国人は、昨年10月1日時点で前年から2%増え159万人となった一方、日本の総人口は1億2,729万8,000人と3年連続減少しています。外国人は、平成20年のリーマンショック以降4年連続減少しましたが,アベノミクスによる景気回復傾向と原発事故への不安の後退から再び増加に転じています。
地域別で最も増えたのは、東京都で約7,000人増。愛知県の約4,000人が続き流通サービス業で外国人が増加しているとみられています。
日本人労働人口は減少、8,000万人割れ
日本の生産年齢人口(15〜64歳)は8,000万人を割り込み、労働人口の急速な減少に歯止めがかかりません。東日本大震災からの復興に加え、平成32年には東京オリンピック・パラリンピックも決まり、建設ニーズの拡大から人手不足は深刻。政府は、建設現場で働きながら技術や知識を習得する外国人技能実習制度の在留期間延長や,帰国後の再入国を平成32年度まで時限的に認める緊急措置を決定しました。
安倍政権が掲げる成長戦略に労働力不足は大きな足かせとなるだけに、建設業ほか、日本人女性の就労を促すため家事や介護分野でも外国人労働者の受入れを検討するとしています。
成長戦略だけ考え外国人労働者受け入れれば信頼失うことも
外国人技能実習制度は本来、途上国の育成を支援する国際協力の目的。日本の企業で一定期間働き、身につけた技能と知識を自国のために役立てることが趣旨となっています。しかし、建設業や介護などは、現状でも言葉の壁や低賃金、残業代の不払いなどが指摘されています。成長戦略だけ考えやみくもに外国人労働者を受入れれば国際協力への信頼も失う結果となります。
その一方で、建設業では震災復興に東京五輪ニーズ等により労働需要が大きく増加。介護では、団塊世代が75歳以上となる平成37年には24年比で最大100万人増やさなければ対応できなくなります。
安倍首相:移民による労働力確保には慎重
国内で外国人労働者が増えれば地域社会でどう受入れるか議論することも避けられません。政府の産業競争力会議では、民間議員から更なる外国人の受入れを求めますが安倍首相は、定住を前提とした移民による労働力の確保には慎重。日本人労働者の雇用の喪失や、地域の治安や賃金水準も低下する懸念も残ります。
働き手が増えなければ社会保障費の財源負担も含め、社会維持が困難になるのは目に見えるものの,労働環境を整え、受け入れ態勢を整えなければ人手不足問題は解消されないでしょう。
[2014.4.23]
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