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金融庁、金融機関のリスケ対応、猶予から転廃業へ方針転換!「法改正で経営者を保護」だけで大丈夫?

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無条件のリスケ申請は受けない方針
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金融庁は中小企業金融円滑化法に基づきリスケジュール(条件変更)を受けてきた中小企業に対し,転廃業を促す方針に転換すると一部メディアが報じました。同庁は、昨年3月末の同法終了後も金融機関に対しリスケジュールへの対応を継続するよう行政指導してきたものの、これまでの無条件でのリスケジュールは受けず、金融機関が抜本的な企業再生に取り組むよう促すとしています。
官民ファンドの地域活性化支援機構で新事業に再チャレンジする中小企業経営者を後押しする仕組みも年内に始めるとしています。

中小:増税、価格転嫁の負担重く
中小企業の経営者にとってリスケジュールは、次への市場開拓や新事業確立までの猶予期間とメリットがある一方,本業の収益が改善せず、新たな計画も頓挫すれば破綻するリスクも高まります。消費税増税で多くの中小企業で価格転嫁できない上、円安でエネルギーコストや原材料が急騰するなか、転廃業を促す地域活性化支援機構の法改正が今国会で審議されます。
中小企業経営者の最大のリスクは経営者保証であり、破綻に陥れば自宅など私財は回収される恐れも少なくありません。そうなれば再起を目指す経営者は皆無となるでしょう。

経営者の私財を保護、次へのチャレンジへ
地域活性化支援機構の法改正により、経営者の手元に最大460万円を残し、担保となる豪華すぎない自宅も回収しないとするものの、次への起業や残された従業員の転業先など課題は残ります。安倍政権は再チャレンジを掲げるものの、ある程度の私財が残るならと事業継続を断念し、廃業を決断する経営者が増加する懸念が残ります。
金融庁の方針転換は,リスケジュール中の中小企業の転業など次へのチャレンジや起業を促すことでは評価。一方,経営者を窮地に追い込み、従業員を路頭に迷わせるなどリスクも高いことを忘れてはなりません。

企業の休廃業は過去10年で最多
東京商工リサーチによると昨年の休廃業・解散件数は、過去10年で最悪の2万8,943件。減少傾向にある倒産件数にはカウントされない数字ですが企業が消滅した事実に違いはありません。
4月1日からは消費税率が引上げられ、安倍政権はデフレ脱却を狙うものの、流通・小売業などでは安売り競争が激化しているのが実態。金融庁の方針転換が実体経済にどう影響出るのか注視されます。


[2014.4.9]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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