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企業買収時の「のれん代」償却不要!企業の負担軽減しM&Aを促進、企業再編を後押し

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これまで償却は20年以内、償却額が利益を減らすしくみ
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政府は、企業のM&A(合併・買収)を促すため、企業買収の際に生じる「のれん代」の償却を軽減する検討に入りました。現在「のれん代」の償却は,日本の会計基準では20年以内で償却することになっています。この間の償却額は、貸借対照表に計上され,償却額が利益を減少させています。
昨年、英大手広告代理店のイージス社を買収した電通は,今年3月期の「のれん代」の償却額は、他社分と合わせ268億円に急増。企業にとってM&Aは大きな負担となっています。

国際会計基準,米国会計基準は償却は行われずダイナミックなM&Aが可能
IFRS(International Financial Reporting Standards:国際会計基準)や米国の会計基準では、「のれん代」の償却は不要。買収企業の企業価値が目減りした場合、損失を計上。買収が成功し利益が伸びれば費用計上を求められない仕組みとなっています。
企業のグローバル化が本格化し,国内でもIFRSを導入している大企業も見られます。投資家など海外のファンドが日本市場を賑わせるなど、国際規格の会計基準があれば比較、評価も一目瞭然で一層の投資も促されます。

M&A進まぬ理由:「のれんの評価が難しい」企業が45%
経済産業省が約300社の国内企業を対象にM&Aが進まない理由を聞いた調査では、半数近くの45%の企業が「のれんの評価が難しい」と回答。同省では「のれん代」償却の義務がM&Aに踏み切れないと見ています。
一方,金融庁では、平成27年よりIFRSの導入を義務づけを計画したものの,経済界からは導入への負担増や切替え混乱の声から断念した経緯があります。「のれん代」の償却が見直されれば,日本の会計基準のままでIFRS同様の処理ができるなど企業は負担なく円滑なM&Aが可能となります。

経産省:6月の成長戦略に「のれん代」償却不要を盛り込む
経済産業省では、1月27日の有識者会議で企業の「のれん代」償却不要を提言。3月中に報告書をまとめ、会計基準を策定する民間団体に要請。6月の成長戦略に盛り込みます。
産業構造のグローバル化は進み、国内企業は企業間競争が激化し政府は過当競争から企業再編を促します。M&Aは大企業にとどまらず中堅・中小企業においても年々増加しています。「のれん代」償却の負担軽減でさらなる再編が進むか注目されます。

[2014.1.30]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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