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1年で2万人...加速する人口減少、人口自然減は過去最高を記録/経済収縮の抑制には産業構造の転換が急務!

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死亡数戦後最多!人口自然減は過去最高24万4,000人(厚労省:人口動態統計)
1月1日、厚生労働省は平成26年最新の人口動態統計の結果を発表しました。
これによると、平成25年における出生数は前年を約6,000人下回る103万1,000人で、3年連続で最少を記録しました。一方、死亡数は127万5,000人で、前年より約1万9,000人上回り、戦後最多を更新しています。
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出生数から死亡数を引いた人口の自然減は前年より約2万5,000人増え、24万4,000人と過去最高を記録しました。

1年で2万人...加速する人口減少
日本の人口は平成17年に初めて自然減に転じましたが、しばらくの間は数万人のレベルにとどまっていました。
人口減少が急激に進んだのは22年(10万人)で、23年には自然減が20万人を突破。24年には22万人に、そして昨年には24万人と、大幅な減少を重ねています。19年から7年連続で自然減が続いており、少子高齢化の進行によって今後しばらくは人口減少のペースが拡大すると予想されています。

比例する人口とGDP
経済研究において、人口とGDPには強い相関性が認められています。経済成長モデルにおいて、経済成長を実現する2大要素は人口(労働投下)と資本投下。イノベーションによる生産性の拡大は、あくまでこの両者の増加分を超えた差分として理解されています。
ただし、生産面に限って言えば、日本では出生数の減少以前に、平成9年に就業者数が減少。翌10年には労働力人口も減少に転じました。生産人口が減ったにも関わらずGDPは当時からほぼ横ばいが続いていますが、これは平成17年までは総人口がわずかながらも増加していたことで消費面での経済の持続力があったためでしょう。

人口減による経済収縮はこれから表面化
ところが総人口も減少に転じ、その減少スピードが急激に拡大しているいま、「日本が人口減少の影響を受けるのはこれからが本番」という見方が強まっているのです。
国内では、リーマン・ショック以降は特に雇用が最優先とされ、生産性の向上は後回しとなっていました。人口が増加あるいは横ばいという状況であれば、この「貧乏を分かち合う」というやり方も可能だったのかもしれません。しかし、人口の絶対値が減少する状況で生産性を下げ続けることは、経済収縮を加速させると危惧されています。

生産性向上、海外投資拡大...アベノミクスは産業構造の転換ができるか
この危機的状況を回避するためには、産業全体の付加価値を上げ、労働生産性を向上させることが急務。また海外投資を加速させ、海外からの投資収益を拡大することも重要です。
とはいえ、生産性の向上や海外投資の拡大は、本来「雇用」とは相反するもの。景気回復を目指すアベノミクスには、こうした産業構造を転換する抜本的な戦略も必要とされています。

[2014.1.17]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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