東京ビジネス地区:5ケ月連続オフィス空室率改善!大阪、名古屋ビジネス地区でも空室率は低下
新築、既存ビルともに空室率は低下
オフィス仲介大手の三鬼商事は12月12日、11月末時点の東京ビジネス地区5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス平均空室率が前月から0.04ポイント低下し7.52%となったことを発表。ビジネス地区5区の平均空室率の低下は5ケ月連続改善しています。
対象となるのは100坪以上の既存ビル2,624棟と新築ビル23棟。新築ビルの平均空室率は16.71%と前月から0.33ポイント低下。空室を残していたビルに成約の動きがあり満室稼働のビルも見られました。既存ビルでも同0.04ポイント下がり7.35%と小幅ながら改善が見られます。
空室率は改善!賃料上昇は下落傾向「上昇は7%切らないと」
オフィスの平均空室率は、平成21年6月の7.25%以来、4年5ケ月ぶりの水準ですが、既存ビルを中心に賃料は上昇していません。三鬼商事では、7%を切る水準になれば賃料が上昇するのではと分析します。
11月の平均賃料では、前年同月比2.22%下落の坪当たり1万6,219円。既存ビルが同2.6%下落し1万6,035円と下落傾向が続く一方、新築ビルは同15.95%上昇し2万7,055円と2ケ月連続上昇と明暗が分かれます。
大阪、名古屋ビジネス地区とも空室率改善
三大都市圏の大阪ビジネス地区では11月末時点、オフィス平均空室率は9.85%と前月から0.03ポイント低下。下げ幅は小さくなったものの改善は8ケ月連続。新築、既存ビルとも自社ビルから集約のための移転が見られました。平均賃料も坪当たり11.285円と3ケ月連続上昇しています。
一方、名古屋ビジネス地区でも、9.76%と前月から0.31ポイント低下。全地区の既存ビルで集約や移転・拡張の動きが進んでいますが、平均賃料は10,828円と微小ながら3ケ月連続下落しています。
オフィス供給過剰?東京五輪までにアジア・ヘッドクォーター確立で解消
平成32年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、都心、湾岸エリアでは企業を迎える複合ビル建設が相次いで発表されています。日本の成長戦略を確実に波及させ、東京がアジア・ヘッドクォーター(業務拠点都市)にならなければ、オフィスの過剰供給にも繋がりかねません。
日本は少子化が進み、非正規社員や派遣、在宅勤務など若者を中心に就業環境が大きく変わっています。新たな成長あるビジネスを創出し、世界から「ヒト、モノ、カネ」を集約し、日本経済を復活させなければなりません。
[2013.12.21]
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