安倍政権、大企業の交際費を非課税化へ!内部保留から消費拡大を期待か?
消費税率引上げの消費落ち込みを軽減
政府、与党は大企業が取引先の接待などに使う交際費の一部を損金(経費)として認め、非課税とする方針を固めました。来年4月の消費税率引上げによる消費の落ち込みを和らげる考えで12月にまとめる平成26年度税制改正大綱に盛り込む方針です。
企業の利益は、人件費や原材料費などの経費を差引いた額となりこの利益に対し法人税がかかります。中小企業では現在、特例として年間800万円まで課税対象となりませんが、大企業では認められていません。政府、与党は資本金1億円を超える大企業へも中小企業同様に特例として扱う方針です。
接待で飲食、小売業に波及効果
大企業にとっては節税できるメリットは大きく、経済への波及効果も期待されます。交際費は、一部であっても税務上の損金として扱えるようになれば、その部分を接待など飲食店などで使えるため消費拡大にも繋がります。
国税庁の推計によると、平成23年度の企業の交際費の支出額は、資本金1,000円以下の中小企業で1社あたり平均約66万円。一方、資本金10億円超えの大企業では約7,725万円に上ります。特例による効果は小さくなく消費への意識も改善されます。
景気低迷:企業は交際費、交通費、広告費を抑制
長引く景気低迷により企業は生き残りをかけ、交際費や交通費、広告費など抑制にはしり悪循環のスパイラルを続けてきました。アベノミクス効果により大企業ではようやく収益が改善してきています。交際費の特例により好循環スパイラルへ転換できるほか、従業員の士気も上がります。
財務省では、税収が減るため反対意見が多いと思われますがこうした案は、企業経営の経験もある麻生財務相の意見とも見られます。民主党政権の3年間では財務相が5名誕生したものの、企業経営者や企業での職務経験もある財務相はいませんでした。
法人税収減っても消費税増えれば増収
交際費の一部損金扱いにより法人税など税収は減少するものの、その分が消費に回れば消費税として返ってくる循環が生まれます。円安や株高で利益が増加し、内部保留で溜まっている資金。大企業の消費意欲が改善されれば消費を下支えします。
交際費が使い放題だったバブル期が終わり20年以上経ち、一部を除いてはサラリーマンは経費削減が身に染み付いてしまった感もあります。収益が改善し、さらなる収益拡大に交際費を思い切って使い経済の好循環が生まれることが期待されます。
●関連記事:「財務相:重い腰上げバブル景気再び促す起爆剤・大企業の交際費容認!「280兆円、気持ちよく使おうよ」」[2013.10.19配信]
[2013.12.3]
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