事業再生・会社再建・M&A・事業譲渡・会社分割・経営改善・債務・連帯保証問題に立ち向かうセントラル総合研究所・八木宏之のブログ

LCC就航から1年で明暗/ピーチ独走、ジェットスター低迷、エアアジアは解体、リゾート路線で出直し

このエントリーをはてなブックマークに追加  

ピーチ:年末までに累計登場者数400万人に
131105_1.jpg
LCC(Low-Cost Carrier:格安航空会社)元年と言われた昨年から1年以上が経ち、国内市場に参入したLCC3社の明暗が分かれています。
関西空港を拠点とし今月には、成田空港にも就航。首都圏の新たな顧客獲得を狙うピーチ・アビエーションは、今年9月に累計搭乗者数が300万人を突破。年末までには400万人を目指すとしています。昨年3月から1年間の売上高は143億円と機体が多いジェットスター・ジャパンを上回り営業赤字も9億円にとどまりました。

ジェットスター:意志決定の遅れ?赤字は88億円に
そのジェトスター・ジャパンは、今年6月期の決算で売上高は128億円、最終赤字は88億円と厳しい営業が続いています。JAL傘下と報じられますが実際には豪カンタス航空グループや三菱商事、東京センチュリーリースも出資。4社集まれば経営の意志決定も遅くなり赤字が増加。今年2月には、2度目の増資を経て資本金は120億円になったものの、体制が変わらなければ厳しい状況が続くとみられます。

エアアジア:エアアジア(シンガポール)とANAとの合併事業を解消、バニラ・エアで再スタート
一方、エアアジア・ジャパンは、提携先のエアアジア(シンガポール)の更なるコスト削減の要求についていけず、今年6月にエアアジア(シンガポール)とANAとの合併事業を解消。ANAがエアアジアの保有株式を引き取り、エアアジア・ジャパンは、ANAの完全子会社となりました。11月1日は社名をバニラ・エアとし再スタートしました。
エアアジア・ジャパンはジェットスター同様、成田空港が拠点。都心から遠く、門限もあり利用率は低迷。最終赤字は36億円とバニラ・エアとなって巻き返しを狙います。

バニラ・エア:リゾート路線で新たな顧客獲得へ
LCC元年から1年が過ぎピーチ独走、ジェットスター低迷、エアアジア解体と関西空港を拠点としたピーチに軍配が上がりました。エアアジアは、11月1日からはバニラ・エアに生まれ変わり12月20日から沖縄、台北便が就航。さらに来年1月からは札幌、3月からソウル便も加わりリゾート路線色を出し巻き返しを狙います。

LCCによるニーズ21%/LCCアンケート
国土交通省の航空分野の有識者部会で公表したLCCアンケート調査によると、年齢別の搭乗率割合では男女ともに20代がトップで30代が続きます。LCCがなかった場合の移動手段では「移動していない」が21%と、LCCによる新たなニーズを創出できたことになりました。

[2013.11.4]

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: LCC就航から1年で明暗/ピーチ独走、ジェットスター低迷、エアアジアは解体、リゾート路線で出直し

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/1490

コメントする

事業再生

セントラル総合研究所
セントラル総研オフィシャル
返済猶予・リスケジュール
www.re-schedule.jp
八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
著書の紹介はこちらから。

2024年3月

          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31