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経済再生相「賃上げしない企業は恥!」どこかおかしい今の日本?閣僚が企業に賃上げ要請?

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東京の中小企業の8割弱、賃金上昇!
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東京商工会議所は10月15日、東京23区内の中小企業の賃金状況に関するアンケート調査の結果を発表。回答企業の35.3%が今年4月から7月に前年同期より賃金を増やし、一時金や賞与など従業員の収入増に繋がる賃上げが77.8%に達したと発表しました。
この調査は、8月19日から9月13日に2,628社を対象に行われ、企業規模では従業員5人以下の小規模零細企業を含む20人以下の企業を約7割含め、資本金も1,000万円以下を過半数が占めます。

甘利経済再生相:「賃上げをしない企業は恥」
10月19日には、甘利経済再生相が「賃上げをしない企業は恥」との意見を述べ、一部経済界からは過剰介入だとの反発はもろともせず、企業に賃上げを要請しました。賃上げを実施し企業の収益が減少しても、利益を確保する企業は逆に増加との見通しです。また反動として商品やサービスが値上げされ、インフレが加速するといった逆効果の可能性も少なくありません。
賃上げと値上げの上昇は名目上、物価上昇にとどまるものの、消費が刺激される面もみられますがその範囲は限定的との意見もあります。

グローバル化のなか、逆行では・・
来年4月には消費税率が引上げられますが今後、国内の労働賃金が上昇すればグローバル化が進むなかでは、日本人の労働力を国内企業が頼るのかはなはだ疑問です。コスト削減のために外国人の労働力を確保し、収益を確保してきた企業にとって、日本企業が「賃金を上げないとは恥」とはとても本心で言っているのか疑うところです。
このような企業環境を揃えると言うのであれば、国内の製造業などを海外への脱出を推し進めることとなります。甘利経済再生相は10月18日、官僚閣僚懇談会で所管業界に賃上げ引上げを要請するよう関係閣僚に言及しました。まったく資本主義国家とは言えない発言とです。

年金生活者・・生活、プラスになるの?
下請け企業での労働者や年金生活者など物価上昇分の価格転嫁が遅れる立場の人には、消費税率引上げなど実質的に購買力が低下し生活が厳しくなることもあります。政府が賃上げを企業に要請しても結果的にプラスに影響するかどうかは未知数と言えます。
ただ単純に「賃上げしろ」はあまりに無理があり、アベノミクスに乗った政治的パフォーマンスしか思えない施策と発言でしょう。

不思議なのは労働同組合
この動きに対して、労働組合がコメントを出さないのはやや不可解な印象を受けます。本来は組合が先頭に立って旗を振る賃上げ・ベアを、政府閣僚が懇談会の席上で行うのですから、組合不要論に拍車がかかるか、組合も様子うかがいの立場でしょうか?どちらにしても「賃上げしない企業は恥!」とは不思議な施策です。

公務員制度改革で公務員給与を一律下げたのでは?
自民党政権とは違ったのかもしれませんが、確か3年前に公務員の給与を財政健全化の一環として、給与カットした事実はすでに忘れられています。民間に給与を上げろというなら、公務員の減額分ぐらい補てんして、消費に結び付けたらどうだろうか?あれから尖閣問題、東日本大震災、台風水害など、天変地異が続きそのたび災害派遣が繰り返されています。
給与を下がられたままでは、士気も上がらないのではないだろうか?

[2013.10.23]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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