住宅ローン金利上昇が一服、増税前の駆け込みに金利引下げ競争が激化!相次ぐ異例の月半ばの金利改定
3ケ月連続金利上昇に歯止め
長期金利の指標となる新発国債10年物の利回りが7月下旬に0.7%下落したことを受け、金融機関では住宅ローン金利の一部を引き下げました。10年固定型金利は、7月まで3ケ月連続引上げられ住宅購入検討者は煽られましたが、ここにきて歯止めがかかりました。
比較しやすい10年固定型では、三井住友が0.05%引下げ1.65%。三井住友信託も0.1%下げ1.35%としました。三菱東京UFJとりそなは1.7%で据え置き、みずほも1.65%と据え置きましたが15年・20年固定型を0.05%引き下げました。
モデルルームには来場者数4割増
来年4月の消費税率の引き上げを想定し住宅展示場やモデルルームには連日、人が集まり購入を検討する人が増加しています。長谷工アーベストによると、5月の大型連休には1拠点あたりのモデルルームに前年の4割増の来場者数が押し寄せたといいます。
大手金融機関の住宅ローン金利は、長期金利など前提に1ケ月ごとに見直されますが、8月は月半ばでさらに金利引下げ競争が激化しています。8月12日には、みずほが10年固定型で0.1%引下げ、三井住友信託も変動型金利を0.05%引き下げました。これを受け三菱東京UFJは、16日から変動金利を0.1%引下げ、低金利競争は顧客獲得に向け激しさが増しています。
金利競争から差別化へ、新たな商品、サービスを提供
住宅ローン利用者にとっては金利引下げは魅力である一方、金融機関では、金利はすでに過去最低圏で引下げの余地はほぼ残っておらず懸念も残ります。各金融機関では、金利以外でも差別化を図るため様々な商品、サービスなどが提供されるようになっています。
みずほは、8月19日から教育や出産など家計の収支に応じて返済額を増減できる住宅ローンを発売。りそなは、女性向けに6月から自己資金を緩和した住宅ローンを発売。2ケ月で110億円を融資するなど市場ニーズを取り込んでいます。
フラット35、4ケ月ぶりに金利引下げ
一方、全期間固定型金利の「フラット35」の8月の金利も低下。返済21年以上が1.99~2.94%、20年以下が1.68~2.63%といづれも最低金利は4ケ月ぶりに引き下げられました。フラット35は、省エネ性能が優れた住宅に適用され、民間金融機関330機関で取扱われています。
住宅ローンは、来年3月末までに物件引渡が終われば消費税は現行の5%が適用。注文住宅でも今年9月末までに契約すれば引渡時期にかかわらず5%。住宅ローンは引き下げられ、増税や地価、物件価格の上昇など懸念から当面、住宅産業は賑わいを見せそうです。
[2013.8.21]
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