NHK「あまちゃん」、TV離れ時代に聴率20%超!/数字だけでない効果に期待高まる「アマノミクス」
視聴率20%超!他局も巻き込む連続ドラマ「あまちゃん」人気
毎朝楽しみにしている方も多いことでしょう。NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」が、近年まれに見るヒットを飛ばしています。テレビドラマの低迷が叫ばれるなか、視聴率20%越えを記録。民放各局もこの便乗して関連情報を放送するなど、異例の人気の高さを博しています。
地域経済への効果抜群!三陸復興の看板に
番組を機に、ロケ地である岩手県久慈市周辺の郷土料理や工芸品なども注目され、地域経済の振興効果は絶大です。
久慈市の小袖海岸では7月20日、海女の素潜り漁実演が開始。ドラマのロケが7月中旬まであり、例年と比べ19日遅れの始動となりましたが、アマノミクス効果で、予約制の平日は既に申し込みでいっぱいとのこと。観光シーズン本番を迎え、三陸復興の看板にと地元の期待は高まります。
「じぇじぇ!」方言も全国区に
ドラマをきっかけに、方言も話題を呼びました。主人公らが驚いた時に発する方言「じぇじぇ!」は、本編を見ていない人でも耳にしていることと思います。少し気が早いかも知れませんが、今年の流行語大賞に選ばれるのでは...との声もあります。
「東北の玄関口」とも呼ばれる上野駅で「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」と詠った石川啄木も岩手の生まれ。青森県出身の寺山修二は「ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし」と残しました。啄木から100年の時を経て、現在放送されている「東京編」では上野を舞台に、方言が「劣等感」ではなく「故郷の誇り」を感じさせるものへと変化しつつあります。
県知事が命名「アマノミクス」/「元気な日本」への郷愁が後押し
この「あまちゃん」による一連の地域振興効果について、同県の達増拓也知事は「アマノミクス」と名付けました。政府「アベノミクス」の変調との比較も相まって、高い評価を得ています。
劇中には1980年代のバブルに向かう元気だった日本が登場。主人公の母親を演じる小泉今日子さんが「なんてったってアイドル」と歌い、席巻した時代。「地方の時代」「一億総中流」といわれていたころです。そんな「古き良き時代」への郷愁もアマノミクスを後押ししていると考えられます。
「地方」の誇りが日本経済を建て直す
ドラマの中で主人公は「ご当地アイドル」として活躍。近年、地域に特化した「ゆるキャラ」人気も過熱していますが、地方に埋もれている「素材」を掘り起こし、その良さを分かち合ったり応援したりする。独特の郷土料理や特色のある鉄道、伝統の祭りや地場産業など、現地まで足を運ばなくともネットやテレビを通じてでも、「好きなもの」「大切に思うもの」を支えていく経済活動こそが「アマノミクス」です。
三陸という舞台設定から、この先東日本大震災を描くことは避けられないと予想されますが、その場しのぎではないアマノミクスの浸透こそ、地方を含めた日本全体の活力につながるはずです。
[2013.7.29]
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