民間保育所の設置加速!「5年で40万人」アベノミクス追い風に、保育サービス大手は新設過去最多
民間保育所、アベノミクス追い風に設置加速
深刻な待機児童問題。認可保育所などへの入所を申請しているのに入れない待機児童は12年4月時点で約2万4800人。入る条件が厳しく最初からあきらめている人も多く、潜在的な待機児童は数十万人にも上るといわれています。
安倍首相は成長戦略の柱の一つとして待機児童の解消を掲げています。それを追い風に、民間では保育所の設置が加速。大手各社は軒並み過去最多の設置になります。
保育サービス大手、新設過去最高!/JPHDは国内約140ヵ所体制に
平成25年度には保育サービス最大手の株式会社JPホールディングス(愛知県名古屋市東区葵3‐15‐31/代表取締役:山口洋氏)が20カ所、株式会社ポピンズ(東京都渋谷区広尾5‐6‐6/代表取締役:中村紀子氏)が10カ所を新設します。
JPHDは前年度の1.5倍の20カ所に設け、約140カ所体制になります。これまで民間の認可保育所がなかった愛知県長久手市などに開設するとのこと。ポピンズも、今年度内に東京都北区で初の民間認可保育所を設けるなど、運営施設を2割増やします。
また、学研ホールディングス傘下の学研ココファン・ナーサリー(東京都品川区西五反田2‐11‐8/代表取締役社長:小早川仁氏)は平成27年9月までに20カ所新設。運営施設数を現在の2.3倍の35カ所にする計画です。
民間受け入れで待機児童「全国最多」から「ほぼゼロ」に:横浜市
保育所の認可権限は都道府県にありますが、株式会社の参入の可否は実質的に市町村の裁量に委ねられているのが実態。従来は経営が将来悪化した場合のリスクを懸念し、多くの自治体は消極的な姿勢を見せていました。昨年4月時点で全国に2万3711カ所ある認可保育所のうち、株式会社運営は約2%にとどまっています。
そんななか、横浜市は独自のより柔軟な設置基準を設け、民間を積極的に受け入れ、全国最多だった待機児童をほぼ解消しました。こうした事例から、民間保育所を認める自治体が少しずつ増えつつあります。大阪市や東京都新宿区も、来年度の保育園の開所から株式会社の参入を認める方針を示しています。
厚生労働省:民間保育所の参入促進を通知
安倍政権の成長戦略「アベノミクス」なかでは、「5年で40万人」の保育の受け皿づくりを打ち出されました。厚生労働省は株式会社の参入を促すよう都道府県に通知。保育サービス各社は今後も設置数を上積みする見通しです。
民間保育所の認可拡大は、待機児童の解消だけでなく、雇用の創出にもつながることでしょう。行政による投資も抑えられるというメリットも無視できません。こうしたリベラルな対応が、多方面で施されることを望みます。
[2013.5.16]
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