円高是正、富士山世界遺産と観光産業に追い風!自民・訪日外客数の目標2倍へ中国から東南アジア諸国に誘致転換、ビザ取得大幅緩和
世界遺産効果、富士山周辺で観光客急増
静岡県は5月9日、大型連休(4月27日〜5月6日)中、世界文化遺産へ登録を勧告された富士山周辺の観光客数を発表。富士山の眺めが楽しめる駿河湾フェリーは、前年同期比28.3%増の8,481人が乗船。富士山本宮浅間大社「やぶさめ祭」には、前年から3万人増え12万人が集まり、「富士山こどもの国」へは、同48.6%増の4万6,603人が訪れました。早くも世界遺産効果がすでに表れています。
一方、静岡空港でも国内線利用者は前年から2,700人増え、国際線では増便効果でチャイナエアラインが700人ほど利用者を伸ばしました。富士山は、6月には正式登録が予定され、夏の行楽シーズンに向け国内外からの観光客増加が期待されます。
観光庁の目標、訪日外国人1,000万人へ弾み
富士山が世界文化遺産に登録されることがほぼ確実になったことを受け、国土交通省観光庁では今年、訪日外国人客数1,000万人超えの弾みにと期待をかけます。東京から富士山を立ち寄り、京都、大阪へ向かうゴールデンルートには好影響となります。
日本政府観光局によると、今年3月の訪日外国人客数は、前年同月比26%増の85万7,000人と単月では過去2番目。経済成長による海外旅行ニーズに円安が追い風となり東南アジア6ケ国からは10万人を超える外国人が訪れました。なかでもタイやインドネシア、フィリピンの増加率は7割を超えます。
自民提言!来年以降、訪日外国人客数2,000万人
昨年の訪日外国人客数は、尖閣諸島の国有化を機に中国人観光客が激減し837万にとどまりました。自民党では来年以降、訪日外国人客数2,000万人を目指し、ビザ(査証)の大幅緩和策などを盛り込んだ「観光立国の実現による日本経済再生に向けた提言」をまとめ、6月の成長戦略に反映させます。
目標達成のための提言では、タイやマレーシア、インドネシア3ケ国からの訪日外国人客にはビザ取得を免除。ベトナムやフィリピン、インドなどアジア諸国とロシアには、中国と同様にビザの有効期限内であれば何度でも訪日できる数次ビザを発給するとしています。
訪日外国人客:6割はリピート、観光情報源ネットの整備も不可欠
訪日外国人客は、日本にしかない自然や文化、おもてなしを求め約6割がリピート客。ゴールデンルートや人気の観光地以外にも足を伸ばす傾向が見られます。多くの観光情報はネットで配信され、多言語やスマートフォン対応のサイトや、タブレットの急増によるWiFi(公衆無線LAN)の整備も欠かせません。観光地を抱える自治体では、案内板などの表示も多言語化が望まれます。
震災から2年が過ぎ、海外では福島原発事故の風評も落ち着きをみせるなか、観光産業では円高是正や富士山の世界文化遺産登録など追い風となるなど、政府の目標達成も現実味を帯びてきています。
[2013.5.15]
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