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新規開業!「歌舞伎座タワー」オフィスビル併設、防災機能充実/地域経済に「カブキノミクス」期待

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銀座・歌舞伎座、3年間の工事終え新規開業! 
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4月2日、東京・銀座の歌舞伎座が、約3年間の建て替え工事を終えて新開場しました。
柿葺落(こけらおとし)四月大歌舞伎」初日の1~3階席のチケットは発売開始と同時に早々に売り切れており、客席は満員御礼。当日はあいにくの雨ではありましたが、劇場前にはこの日を待ちかねた歌舞伎ファンが朝から詰めかけ、「せめて建物だけでも」と雨の中、カメラを向ける多数の姿が見られました。

143mのオフィスビル「歌舞伎座タワー」を併設
「歌舞伎の殿堂」として名をはせる歌舞伎座が誕生したのは明治22年。その後120年あまりの間には、戦火により大部分を消失するなどしながら、4度のリニューアルを重ねています。「5代目」となる新・歌舞伎座は、地下4階、地上29階建て、高さ143mのオフィスビル「歌舞伎座タワー」との複合施設「GINZA KABUKIZA」として計画されました。

古い姿踏襲しつつ、防災機能も併せ持つ「100年設計」 
現代的なガラス張りのオフィスタワーには違和感を禁じえないものの、劇場部分は外観、室内ともに以前とほとんど変わりないように感じられます。しかし、素材や造作など細部に配慮して、元の姿やイメージを継承しながらも、100年先の使用を見据えた環境づくりのため、災害や地震に強い設計が施されています。東銀座駅に通じる「木挽町広場」は、非常時には約3,000人が3日間ほど待機できるだけのスペースと食料などを提供する機能をもつとのことです。

歌舞伎座株ご祝儀相場?!周辺百貨店にも波及効果
歌舞伎座が新開場した2日、東証2部上場で所有企業の歌舞伎座株も値上がりし、前日比180円(3.8%)高の4,980円で取引を終え、お祝いムードに花を添えました。
株式市場には、アベノミクス効果による株高も追い風となっています。また、歌舞伎座の新開業により、富裕層を中心に観客が集まることで「銀座周辺での高額消費を呼び込む可能性がある」と、波及効果を指摘する声も。銀座に出店する百貨店は同日、三越伊勢丹ホールディングスが31円(2.4%)高の1,324円、松屋が31円(2.2%)高の1,468円とそれぞれ値上がりしました。

地域の商店の期待集める「カブキノミクス」
歌舞伎座は平成22年4月をもって建物は完全に壊され、およそ3年もの間、敷地は高いフェンスで囲われていました。歌舞伎興行は近くの新橋演舞場で継続されていたものの、東銀座地域のランドマークがなくなったことで、一時的に観光客も減少。それだけに、地元商店などにとっては、歌舞伎座の新規開場による「カブキミクス」効果が大きく期待されています。

歌舞伎見物は「お金がかかる」というイメージが強くありますが、低料金で1作品だけ観覧することができる「一幕見席」というシステムもあります。元はといえば大衆の娯楽であった歌舞伎。単なる再生や復元保存にとどまらず、変化し続けるニーズに応じた機能性とともに多くの人々を呼び込み、一層華やかな時代を築き上げてほしいものです。

[2013.4.8]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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