「激安」商戦に新展開!デザイン・機能もランクアップ/デフレ追い風に出店加速の100円ショップ
虎に強敵現る?!「ASOKO」登場
大阪・心斎橋に今月、新たな雑貨店「ASOKO(アソコ)」がオープンしました。
同店はアパレル企業の株式会社遊心クリエイション(大阪市西区南堀江1‐25‐12/代表取締役:森島純嗣氏)が新たに手がける業態ですが、デザイン性の高い雑貨を市場価格の半額以下で販売するという「激安」を武器に集客。大手インテリア雑貨店で1,000円近くするアロマキャンドルが200円から、キッチンで使うカラフルな便利グッズも100円から揃うといった驚異の価格設定を実現させました。3月2日の開店後2日間で3,000人強が来店するなど、早くも話題を集めています。
心斎橋は「激安」戦国時代へ
この界隈には元々、若者に人気のセレクトショップやインテリア雑貨店などが軒を連ねています。そのなかで、昨年7月「タイガー・コペンハーゲン」の日本1号店が開業し、注目を集めました。「タイガー・コペンハーゲン」のターゲットが主に若い女性であるのに対して、「ASOKO」はデザインや機能にこだわる男性客の支持も上々の様子。このほかにも、100円ショップの「DAISO」が最新デザインの大型店を出店するなど、心斎橋エリアでは低価格雑貨店の競争が目立ち始めています。
デフレで成長!100円ショップ
長引くデフレを追い風に、「激安」業界は大躍進を遂げています。激安の代名詞とも言える100円ショップは売上げ、店舗数共に右肩上がり。「DAISO」(株式会社大創産業/広島県東広島市西条吉行東1‐4‐14/代表取締役社長:矢野博丈氏)、「Seria」(株式会社セリア/岐阜県大垣市外渕2‐38/代表取締役社長:河合宏光氏)、「Can★Do」(株式会社キャンドゥ/東京都新宿区北新宿2‐21‐1/代表取締役社長:城戸一弥氏)、「シルク」(株式会社ワッツ/大阪府大阪市中央区城見1‐4‐70/代表取締役社長:平岡史生氏)の大手4社の合計売上高は10年間で6割も増加しました。
例年の倍以上に出店加速
各社とも、今後はさらに出店を加速する見通しです。例えばキャンドゥは平成25年の新規出店数を前年比5割増の100店以上に増やし、今後3年程度で現状の2割増となる1,000店体制を目指すとのこと。4社の新規出店から退店を差し引いた店舗純増数は、ここ数年の2倍以上の約200店となることが見込まれています。
デザイン重視の新型店、PB開発にも注力
庶民的なイメージの強い100円ショップですが、単純に「儲かっているから増やす」というだけではありません。高級感のある新型点の導入に伴い既存店の改装やロゴの刷新など、デザイン性を高めるという動きも。また、大手スーパーのPBなど低価格品が広がるにつれて価格優位性が低下するなか、独自の「安さ」以上のブランド力を持つ商品開発も急いでいます。
100円ショップを始めとする激安店はかつて、大衆的で雑多な印象が強く、ファッションビルなどからは敬遠されていました。ところが現在は、手ごろで買いやすく、集客装置としての役割が期待されると、商業施設のデベロッパーからも熱い視線が注がれています。
[2013.3.30]
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