公示地価下げ止まり?!上昇は前年比3.7倍、全国2008地点/スカイツリー効果で浅草9%UP!
公示地価:下落続きも底入れの兆し
3月21日、国土交通省が今年1月1日時点の公示地価を公表しました。全国平均では住宅地で1.6%(前年は2.3%)、商業地で2.1%(同3.1%)とそれぞれ下落。工業地などを含む全用途は1.8%(同2.6%)の下落と、いずれも5年連続で前年を下回っています。
ただし、下落率は3年連続で縮小。リーマン・ショック以降下落が続いてきた地価も、下げ止まり傾向にあります。前年と比較できる全国2万4,735地点のうち、地価が上昇したのは2,008地点と、前年の約3.7倍に増えました。
スカイツリー効果!上昇率都内1位は浅草/開業ラッシュで1階店舗は売切れ!
東京都内だけを見ても、個別の調査地点(都内全2,606地点)で上昇が84地点と、昨年の8地点から10倍以上の伸び。横ばいも1,014地点と、昨年の100地点から大幅に増えています。
今回、都内商業地の上昇率1位を飾ったのは台東区浅草1丁目。昨年5月、押上に東京スカイツリー開業の影響で浅草を訪れる観光客も急増しました。
他にも、周辺の足立区や墨田区など、スカイツリーの開業効果で上昇したと見られる地点が複数ありますが、浅草は昨年1年間で、飲食店だけで約100軒も開業。繁華街の道に面する1階店舗はもう空きが無いとも。上昇率は堂々の9%です。
「アベノミクス」が不動産投資呼び込む
安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待の高まりと共に円高修正と株高が進み、今年1月以降、不動産市場への資金流入が続いています。投資家からの大量の資金流入を受け、不動産投資信託(REIT)市場も活況。海外から見た日本の不動産価格の割安感が高まっていることにより、アジアの富裕層が都心の高級マンションを買う動きも広がっています。
不動産取引の活発化を通じて、日本経済全体に弾みがつくと期待が高まります。
被災地沿岸部、震災特需で後依然高い上昇率
東日本大震災の被災地では、宮城県石巻市の住宅地が23.6%増と、昨年に引き続き全国1位の上昇率となりました。宮城県全体でも平均1.4%増となり、22年ぶりに前年比でプラスに転じています。岩手県大槌町も15.0増で全国2位。岩手県内の調査地点でプラスを記録したのは住宅地で10年ぶり、商業地は17年ぶりのことです。
一部の高台のみが急騰した昨年に比べ、沿岸部全体で底上げされたという特徴も。昨年急騰した場所では物件の減少に伴い地価が落ち着き、復興の進展により浸水した場所も需要が出てきた様子です。これらの地域は今後しばらく、激しい変動が予想されますが、一刻も早くリアルな景気が実感できる状態に戻したいものです。
[2013.3.26]
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