デフレ疲れにアベノミクス効果!?高額商材の販売好調!ジュエリー市場は1兆円回復予測
高級時計や宝石、貴金属、前年同月から6.8%増
日本百貨店協会は2月19日、今年1月の「全国百貨店売上高概況」を発表。強い寒気による気温の低下や大雪などの影響で入店客数は大きく影響を受けた一方、初売りや新年セールが堅調に推移し2ケ月ぶりに前年同月を上回りました。
昨年末からは、円高是正、株価上昇などによる景気回復の期待感も高まり、長いデフレ疲れに消費意欲改善の兆しも見られます。高級時計や宝石、貴金属などの高額商材は、前年同月比6.8%増と大幅な伸びを示し全体を押し上げました。
資産目的購入、将来の値上がり期待!?地金商品の販売好調
日本百貨店協会では、富裕層を中心に円安・株高の影響が消費に表れていると分析。特に高額品の伸び率は、昨年12月からも6.1%増と、それ以外の商材0.2%増を大きく上回り牽引役となりました。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果は、富裕層などの購買意欲を押し上げ、2月も一段と勢いを増しており、百貨店各社では消費者心理の好転に期待を寄せます。地金価格の高騰により指輪やネックレスなどの地金商品も価格は上昇するものの、将来の値上がり期待に資産目的の購入も伺わせます。
ジュエリー市場:バブル末期の3兆円から1兆円割れに減少
ジュエリー市場は、バブル末期の平成3年には3兆円の規模あったものの、その後の日本経済の低迷により市場は減少。リーマン・ショック翌年の平成21年には1兆円を割り込みました。
調査会社の矢野経済研究所によると、平成24年のジュエリー市場規模は前年比1.8%増の9,110億円。宝石店や百貨店などを対象にした調査によると今年は同2.9%増の9,374億円。平成27年には1兆円規模を回復すると予測しています。
生活必需品:食料品、ガソリンはすでにインフレ傾向
安倍政権は、デフレ脱却を最重要課題として日銀とともに物価上昇率2%と明確に目標を掲げました。先行き物価上昇を見据え、企業の投融資や家計の消費を促し長引くデフレによる萎縮した経済を活性化する狙いです。
一方、百貨店など消費の回復傾向はみられるものの、生活に必要な食料品やガソリン、灯油、電気料金などはすでにインフレ傾向をみせ、価格上昇を抑える複合的な政策も必要になります。イタリア政局の懸念により為替はすぐに影響を受けるなど、海外の経済情勢に左右されにくい構造の実現も課題に残ります。
[2013.3.2]
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