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東海道新幹線の震災対策・5年前倒しで着工!大規模改修費は新工法で3割削減、運休もなし

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来年開業から50年、震災や笹子トンネル崩壊事故で震災対策、早期着工
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JR東海は1月29日、東海道新幹線の老朽化を大規模改修する工事を当初、平成30年から着工する予定を5年、前倒しで今年4月から行う事を発表。昭和39年に運航を始めた東海道新幹線は、来年50年を迎え東日本大震災や中央自動車道笹子トンネルの事故などを受け、安全性を求める声が上がるなか計画を早めます。劣化したトンネルや鉄橋、コンクリート高架橋など大規模な震災対策に早期着手します。
東海道新幹線は、日本経済や社会にとって重要な国の交通インフラ。東西を結ぶ大動脈となり、新幹線の先端技術は海外にも輸出され日本の先端技術・安全神話の代名詞。大規模改修工事でさらなる安全な運航維持が図られます。

10年前の改修技術の進歩!補強・部品交換で大幅工費削減
改修工事は東京・新大阪間515kmにあるトンネル66ケ所計70kmと鉄橋233ケ所、コンクリート高架橋148kmが対象。既存施設の補強や部品交換する新工法の工事は、新たに作り直しがないため改修工事期間中の運休も避けられます。
JR東海では、平成14年に今回の大規模改修を総工費1兆971億円で計画。鉄橋の架け直しも計画され期間中には運休もやむ得ない状況でしたがその後、強度を確保するなど独自の新工法を開発。改修費用は7,308億円と当初の3割を削減。開業50年目を迎え初の全面的な改修となります。

工費削減分はリニア新幹線計画、前倒しにも現実味
鉄道会社にとって、改修工事による列車の運休が避けられれば工期中の運輸収入は安定。経費資源を平成39年開業予定のリニア中央新幹線建設にもまわせ、リニア開業の前倒しの追い風ともなります。リニア新幹線は本来、東海道新幹線の代替路線を確保する目的で計画されており、その必要がなくなれば早期開業にも現実味が帯びます。
JR東海では、改修計画の変更がリニアに与える影響について「様々な要素を試算するが現時点での見直しはなし」と慎重であるものの、改修前倒しが早期リニア計画の後押しとなるか期待もかかります。

国鉄時代20年分の設備投資の4倍を自然災害対策に投入
JR東海は、国鉄民営化後に国鉄時代の約20年に渡る設備投資額の約4倍を自然災害対策の投入。台風や豪雨、地震などによる運航制限が大幅に減少しました。世界に例のない脱線防止装置の導入など安全走行に最先端の設備を投入。開業以来、乗客の死傷事故はゼロを維持し続け、単に早く快適、正確な運航だけを求めず総合力では他国の追随を許しません。
2月8日からは、東海道新幹線に最高速度を自動で保つ最先端車両「N700A」を投入。自然災害時の遅延回復に効果を上げることは確実。安全とともに早く快適、正確な新幹線が改めて世界から注目されるでしょう。


[2013.2.2]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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