格安航空(LCC)スカイマーク、関空-沖縄・札幌は撤退!収益拡大へ新たに国際線へ、貸し切りジェットサービスに参入
国際線就航に合わせ企業幹部や富裕層、芸能人向け貸し切りジェットサービス開始
スカイマークは平成26年にも国内・国際線の貸し切りビジネスジェット機事業に参入することをメディアで報道。国際定期便を運航するのに併せ、国内やアジアを中心に出張の多い企業の幹部や富裕層、芸能人などの移動ニーズを取り込みます。ビジネスジェット機には、現在国内線で運航するボーイング737を改造する見込みです。
昨年は、LCC(格安航空会社)が国内路線に本格参入し競争が激化するなか、スカイマークは新たな事業での収益確保を狙います。
関空発着の沖縄、札幌便の競争激化!座席利用率は4割に低迷、撤退を決定
スカイマークは、昨年12月に今年3月末で関西国際空港発着の沖縄と札幌2路線の運航を打ち切ることを発表。LCCやANAなど価格やサービス競争で座席利用率は4割台に低迷した背景があります。過剰な供給は、価格やサービスなどの質を高めまるものの、ビジネスとして企業の収益が圧迫することも現実です。
LCCやJAL、ANAに挟まれたスカイマークは、平成26年に国際線へ新たに参入。成田・ニューヨーク定期路線や、ビズネスジェット事業で収益拡大を図ります。
JALとANAの2強独占市場に、いち早く格安運賃で国内市場参入
スカイマークは、平成10年より日本の新しい翼として運航を始め、現在は27機を運航、年間440万人が利用しています。当時は、LCCもなくJALとANAの2強が国内路線を占め、同社は運賃高止まりのなか利用者メリットを還元。国内線市場に格安運賃で参入し競争状態を生み出した経緯があります。
航空会社は、稼働率と燃料でのビジネスが基本で、稼働率が下げれば撤退も余儀なくされます。同社ではいち早く航空機の効率化を図るための入れ換えや外国人パイロットの起用、制服の軽装・統一化などコスト削減で競争力を強化してきました。
航空業界の異端児社長、サービス方針は「接客は補助的なもの」
スカイマークの西久保社長は、元々システム会社からいくつかの会社を起業。平成12年には無料プロバイダー企業を上場させるなど異端児的存在。平成15年からスカイマークの増資を引き受け「システム屋に航空会社が経営できるか」などの声もあがるなか、業績を伸ばしました。
昨年は、乗務員のサービスに対し「丁寧な言葉は義務づけていない」「接客は補助的なもの」「髪型は安全に問題ない範囲で自由」などコンセプトを座席に収め波紋も呼びました。同社の「安全性や運賃の安さの追求が一番」の目標に向かい、稼働率の悪い路線を容赦なく切り捨てて、新分野に参入するスピード感のある経営判断は見習わなければなりません。
●関連記事:「LCC3社、お盆休みの搭乗率ほぼ満席!大手2社は海外路線増加、国交省は競争力強化に規制緩和」[2012.8.24配信]
●関連記事:「海外LCC航空:国内線に参入、チケット販売はオンライン・24時間電話対応」[2011.3.11配信]
[2013.1.8]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 格安航空(LCC)スカイマーク、関空-沖縄・札幌は撤退!収益拡大へ新たに国際線へ、貸し切りジェットサービスに参入
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/1146
コメントする