土壌汚染に知事は辞職、それでも築地から豊洲新市場へ移転承認!継げるか、築地市場は今や一大観光地
中央卸売市場、環境基準の1,000倍のベンゼンの無害化が可能!
東京都と築地市場の関連団体でつくる新市場建設協議会は11月27日、移転先の豊洲新市場の施設計画を承認。平成26年度中の開業を目指し来春には着工する方針です。
豊洲新市場の青果卸売場に予定している5街区では、土壌から環境基準の1,000倍のベンゼンが検出されたことを東京都が9月に発表。東京都中央卸売市場の技術会議では、汚染を確実に無害化することが可能な実験を実施。この処理技術を適用し汚染物質を掘削し処理するため計画通り着工するとしています。
12月、都知事選次第で移転計画は?
築地市場の移転は、石原前東京都知事が東京五輪招致などとともに強引に押し進められ、移転を巡っては仲卸業者などの反対も少なくなく東京都を相手に複数の訴訟問題にまで発展しています。汚染除去工事は始まっているものの石原前知事は10月25日に突然辞職。12月の都知事選では都民が移転に関してじっくり検討する契機となりそうです。
豊洲新市場は、敷地面積が約41ヘクタールに水産仲卸や青果など3〜6階建ての4つの建物を建設。屋上には太陽光パネルや緑化広場も設けられ、総事業費は約3,900億円と大プロジェクトです。
豊洲新市場:アクセスの利便性高く年間600万人を集客
敷地の1.7ヘクタールでは、東京都が民間の事業者に貸出し「千客万来施設」を設け、観光客など見学者を呼び込む拠点を整備。新鮮な魚や青果が食べられる飲食店や土産物店だけでなく、新製品の提供コーナーなどを設け市場の販路拡大に繋げる考えです。
新市場の取扱量は、水産物が現在の約3割増の1日2,300トン、青果は約1割増の1,300トンを想定。豊洲地区は首都高速道路の出入り口や主要幹線道路にもアクセスしやすく、さらに東京港や羽田空港からの輸送に利便性も良好。東京臨界新交通「ゆりかもめ」には市場駅前も整備され見学者の集客にも配慮。年間約600万人の集客を目指します。
築地市場:休日には上野動物園超える来場者3.3万人
東京都中央卸売市場は、昭和10年に築地、神田、江東3市場を開場。現在、都内には11市場があり卸売市場の代名詞となっているのが築地市場。東京都が平成21年に築地市場への来場者数を調査したところ、平日が13,000人、休日が33,000人と1日の平均入場者数9,300人の上野動物園を超える人気ぶりです。
まぐろの解体や取引きする姿などは、日本人だけでなく外国人にも大人気となり、見学のルールまで厳格化になりました。場外市場では、お世辞にもオシャレとは言えない飲食店がメディアでも度々紹介されます。新市場が水産・青果の取引だけでなく、どれだけ昔ながらの築地の文化を残せるかが魅力ある市場となる鍵となりそうです。
[2012.12.1]
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