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円高メリット、日本企業の海外M&A過去最多!急増するASEANへの投資、減少する中国

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M&A1~9月:364件、買収額5兆円弱
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日本企業による海外M&A(合併・買収)の動きが勢いを見せています。M&A支援サービスのレコフによると今年1月〜9月の日本企業による海外M&Aは、前年同期比7.4%増の364件。22年ぶりに過去最多を更新し、金額でも4兆9,900億円と過去3番目となりました。長引く円高により企業は、海外競争力の向上や成長市場の取り込みに海外での事業展開を拡大させています。
円高は、相対的に輸出において販売価格に直接影響を与え、国際競争力を弱め大きなデメリットとなります。一方、円の強みを生かし、安い価格で海外企業を買収し、成長を取り組むメリットもあります。

政府・日銀:円高対策を円高を追い風にメリットへ
10月15日にはソフトバンクが米携帯電話大手のスプリント・ネクステルを約1兆5,700億円で買収することを発表。日本企業の海外企業買収額では今年最大となります。日本企業によるM&Aの勢いは増しており、通年の件数でも平成2年の463件を上回る可能性が高くなりました。
日本はバブル崩壊後、失われた20年といわれ長く景気が低迷。企業は、海外企業のM&Aや製造拠点のグローバル化で国際的に見れば世界進出を果たしていると言えます。政府、日銀もこれまで対応に苦慮してきた歴史的円高を景気に悪影響を与えるスタンスから円高を追い風としたメリットに軸足を移します。

企業M&Aへの資金、余裕の208兆円
日本企業の海外M&Aの増加の背景には、長引く円高や成長市場への進出のに加え、企業では歴史的円高にこれまで設備投資などを控えた潤沢な資金にあります。日銀の資金循環統計によると、今年6月末時点の企業の手元資金を示す「現金・預金」は208兆円。年ベースでは昨年から200兆円を超え、ドルベースでは10年前から倍増しておりM&Aには好都合、海外進出の動きは依然活発化にあります。
今年7月には電通が英・広告のイージスグループを、8月にはダイキンが米・空調のグッドマン・グローバルの買収を発表。これまで内需型とされた産業にもM&Aの動きが見られ始めています。

ASEANへの投資、昨年から2.4倍、1.5兆円
尖閣諸島問題を巡る反日デモなど中国リスクを避けるため、拠点を分散する企業の動きが進んでいます。M&Aや工場建設など昨年、ASEAN(東南アジア諸国連合)への直接投資は前年の2.4倍の約1兆5,000億円。2年連続で中国への投資を上回り、今年4〜8月でも投資額は中国を上回ります。
ASEANの約6億人の成長市場と貿易自由化への動きは、日本企業にとっては魅力となります。日中関係が緊迫化するなか中国企業に対するM&Aは急減。今後5〜6%の成長が見込めるインドネシアやタイ、ベトナムなどASEANへのM&Aが急増すると予測されます。


[2012.11.1]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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