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小型ジェットMRJ「供給不足懸念」目標5割引上げ!部品製造業集積で名古屋は第3の航空産業拠点

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2012国際航空宇宙展開催:MRJブースに長蛇の列
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アジアで最大規模の航空、宇宙技術の展示会「2012国際航空宇宙展」が10月9日、名古屋市の「ポートメッセなごや」で開幕しました。展示会には世界32ケ国・地域から665社・団体が出展。航空機ニーズが高まるアジアで成長市場を取り組む動きが活発化しています。
会場では、航空大手の米ボーイング社や仏エアバス社のほか、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet:三菱リージョナルジェット)」の最新実物大模型が多くの関係者の注目を集めました。実際の旅客機に搭載される座席を試すために長蛇の列をつくるなど人気の高さを示しました。

航空関係者:1,000機の目標では足りないのでは?
MRJのブースでは、カナダやブラジルのライバル機と比較した資料を用意。最大の差別化は、低燃費性能でライバル機と比較し20%アップを目標としています。さらにゆったりした乗り心地をアピールし、燃費性能だけでなく快適性でも優位であることを示しました。
世界では、近距離移動に適した小型ジェット旅客機のニーズは大きく、今後20年で5,000機の市場が見込まれています。MRJは、すでにANAや米地域航空2社などから230機を受注。航空関係者からの「足りないのでは」の心配の声に従来の目標だった1,000機の目標を1,500機に引上げました。

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川下の部品製造業にチャンス:MRJ部品数は自動車の30倍以上
家電製品や自動車の国際競争力が失われつつあるなか、航空産業の新しい市場開拓に期待が高まります。MRJを製造するための部品の数は、約95万点と自動車の部品約3万点の30倍以上。愛知県にある三菱重工業の工場を中心に、部品を供給する川下の中小企業などにとっては大きなチャンスです。
米ボーイング社のシアトルや、仏エアバス社のトウールース周辺には、部品工場など大きな経済の一大拠点となっています。名古屋がこれらに次ぐ航空産業の拠点となることも不可能ではありません。

航空、宇宙産業が集まる中部:MRJ生産で航空産業拠点へ
かつて日本の航空産業は、ゼロ戦の製造など高い技術を誇りましたがYS11が巨額の赤字で生産が終了して以来、本体の製造からは撤退。航空各社への部品の供給のみとなりました。中部地区は、もともと航空、宇宙産業の集積地でもあり、展示会にも地元企業が多数出展し、技術力の高さを示しています。
三菱航空機では、受注数が増えれば月産5~6機から10機になると予測。同社を中心に、地元企業がまとまり横の連携を強化すれば名古屋が世界第3の航空産業拠点となるはずです。


[2012.10.15]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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