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領土問題とは別!日中韓FTA事前協議終了、ASEANとの広域連携はTPPより経済規模大

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FTA年内交渉に向け国内手続きの進捗が締結への鍵
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政府は9月28日、日中韓3ケ国のFTA(Free Trade Agreement:自由貿易協定)の実務協議が終了したと発表。日中韓は、中韓をめぐり尖閣諸島や竹島など領土問題で関係が冷え込むなか、実務協議は予定通り27日からソウルで開始。今後、各国が国内手続きを進め、年内からの交渉開始に道筋をつけられるかが焦点となります。
日中韓FTAは、今年5月に北京で行われた日中韓サミットで年内に交渉を開始することで一致。6月から事前の実務協議が行われ領土問題の懸念があったものの、3回目となる9月の協議では交渉の進め方やスケジュールについての詰めの協議が行われました。

外務省:自由貿易、政治問題とは別
日中韓FTAは、3ケ国の貿易ルールを規定する協定で日中韓とも一貫して領土問題とは別枠で協議してきました。外務省では、実務的なことがネックにならぬように政治問題とは別に粛々と準備を進めることを強調しています。
日中韓領土問題をめぐる政治的対立は、経済分野に大きな影を落としています。日系企業や製品への反発や金融面での協力体制の見直し、漁協協定の交渉難航、ビジネス・観光など人の流れに大きな影響を与えています。日本は、事務レベルでは領土問題と経済は切り離す立場ですが、経済措置への対応は依然続いており未だ解決の道筋は見えていません。

3ケ国FTAで日本はGDP0.74%上昇
日中韓FTA発効によるメリットは、関税や数量、投資規制の撤廃などで貿易が自由化され、3ケ国間ともに経済成長を遂げる試算があります。日本は貿易や投資の拡大によりGDP(国内総生産)の押上げ効果は0.74%との試算もあり、縮小する国内経済に一定の経済波及効果が期待されます。
一方、国内で競争力の弱い農業など産業や生産品目が関税撤廃で打撃を受け、生産拠点も相手国に移転する可能性が高まります。これは米国主導で9ケ国と自由貿易を目指すTPP(Trans-Pacific Partnership:環太平洋経済連携協定)も同様のことで、自由貿易の相手国が異なるだけのことです。

中国の思惑は、ASEAN+3(日中韓)、日本の思惑は、ASEAN+6(日中韓インド、豪州、ニュージーランド)
日本は、日中韓FTAに加え、経済成長力のあるASEAN(Association of South East Asian Nations:東南アジア諸国連合)との広域FTAの交渉開始も合意。米国主導で交渉が難航しているTPPを上回る規模の市場と経済連携がとれます。広域FTAの枠組みをめぐり中国は、ASEAN+3(日中韓)で主導権を握ることを目指しますが、日本はインド、豪州、ニュージーランドを含めたASEAN+6で自由経済国を加え中国を牽制する狙いです。いづれにせよ、欧州の債務危機や米国の経済不安から、経済の牽引役はアジアです。それを実現するには、まず日中韓FTAの交渉、締結が先決となりそうです。


[2012.10.3]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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