スマートテレビ日韓戦は韓国先行!ドイツでサムスン3年連続トップ、LGは米で全面広告
スマートテレビに定義なし、スマホ使い続ける機能をテレビに?
スマートフォンやスマートグリッド、スマートハウスなどスマートから始まる言葉が洗練された製品やサービスとして広がりを見せるなか、昨年からはスマートテレビが聞かれるようになりました。これまで日本の家電メーカーは、大画面、薄型テレビで韓国など新興国メーカーに技術的にも追いつかれ、海外競争力に破れ低迷。高画質競争も踊り場にあり、テレビの新たなニーズ、魅力づくりを模索中です。
スマートテレビと呼ばれる定義は特に決まってはいませんが、スマートフォンなど様々なコンテンツを絶えず視聴し続けるユーザー向けに、帰宅後は大画面で同様にアクセスできる仕様を強化したものが現在の方向性になっています。
欧州最大の家電見本市:韓国勢はスマートテレビの世界標準狙い勢力的
家電メーカー業界ではスマートテレビの方向性は、アプリの利用や追加も可能な「スマートフォン連動」。データセンターからネット経由でビデオや音楽、データなどをどのテレビでも利用できる「クラウド対応」と一致しているようです。
ドイツ・ベルリンで8月31日から開催された欧州最大の家電見本市「IFA2012」では、今や薄型テレビ世界シェア1位のサムスンと2位のLGの韓国勢が、これらの仕様を世界標準にしようと攻勢を仕掛けています。日本勢は、昨年から少しトーンダウンしたものの、パナソニックや東芝がスマートフォンと連携したデモやビデオオンデマンドなどを紹介しています。
消費者連盟誌テレビ部門:サムスン欧州主要9ケ国で1位
スマートテレビでは先行する韓国勢。8月22日、ドイツの消費者連盟が発行する「Test」誌のテレビ部門でサムスンが3年連続1位に選ばれ、7位まで同社製品が独占。豊富なアプリや薄型ながら優れたスピーカー品質が評価されました。同社のスマートテレビは、欧州主要9ケ国の消費者連盟誌で1位を獲得しています。
一方、LGは米国市場をリードしようと9月13日、ニューヨークタイムズ紙に同社の競争優位を強調する全面広告を掲載。今後も同紙やウォールストリートジャーナル紙など全国紙に広告を掲載し米市場での知名度アップを目指します。
白黒がカラーへ、ブラウン管が薄型へ、これほどのインパクトはなし?
スマートテレビは次世代テレビとなりうるのか、日本市場は実態があまり知られていないのが現状です。テレビは、白黒がカラーになったり、ブラウン管が薄型になったりと大きなインパクトが見えてきません。
国内テレビ市場は、昨年の地デジ化や家電エコポイントなどの買い替えでこの先数年ニーズが見えてきません。米アップル社では、手持ちのテレビでもスマートテレビの機能が利用できるセットトップボックスを9,000円弱で販売。KDDIも参入を表明しサービスに向けたトライアルを開始しました。国内市場がこのような状況のなか、欧米や経済振興国ではスマートテレビ日韓戦が繰り広げられ、日本メーカーの出遅れ感が懸念されます。
[2012.9.19]
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