Amazonが「Kindle」日本発売を決定/「電子書籍の黒船」襲来、出版流通の維新到来!
通販最大手:アマゾンが電子書籍参入!「キンドル」年内発売を発表
6月26日、アマゾンジャパンがホームページ上で電子書籍端末「Kindle(キンドル)」を近日中に発売すると発表。販売開始を知らせる電子メールを受信するための登録受け付けを始めました。
「電子書籍の黒船」襲来で出版維新の動き
キンドルの日本上陸については、今年3月に角川グループとアマゾンが電子書籍配信で契約締結したことなどから、日本での発売話が何度も浮上していました。4月にアマゾンCEO:ジェフ・ベゾス氏が、キンドルを活用した電子書籍サービスを年内に開始すると明言してはいましたが、発売開始の具体的な日程やその価格などの詳細はまだ明らかにされてはいません。同社のメール配信に登録した利用者には、発売日が近づくと製品情報や受注開始日などの情報が電子メールで届くとのこと。アマゾンのキンドル発売を「電子書籍の黒船襲来」と例える声も大きく、業界全体に維新の動きが出始めました。
楽天は「Kobo Touch」発売開始!低価格路線で市場拡大
アマゾンのみならず、楽天も7月19日より電子書籍サービス事業を開始すると発表しました。
楽天は今年1月、これまで世界190カ国で電子書籍サービスを展開し、900万人の利用者を持つというカナダのコボ社を買収しました。今回、コボ社が開発した電子書籍端末「Kobo Touch(コボタッチ)」を公開し、端末の予約を2日から開始しています。
コボタッチの価格は7,980円。この比較的手ごろな価格設定について、楽天の三木谷社長は会見で「大きな利益を上げるより、まずは市場を拡大したい」と語りました。
国内でも予想される激しいシェア争い/マイクロソフトも参入で本格的な「電子書籍時代」へ
楽天の「コボ タッチ」、アマゾンの「キンドル・タッチ」、そしてソニーの「リーダー」は、これまでも世界を舞台に激しいシェア争いを繰り広げてきました。インターネット通販における国内最大手の楽天と世界最大手のアマゾンが相次いで日本発売を発表したことで、電子書籍専用端末への関心が高まってきていることは間違いありません。
また、海外では米マイクロソフトも、次期基本ソフト(OS)の「ウィンドウズ8」を搭載したタブレット(多機能携帯端末)を発売することを表明。更なる競争激化も予想されます。
今こそ低迷続ける業界刷新の好機!
海外から襲来した黒船に、旧態然としたビジネスモデルでは太刀打ちできないことは火を見るよりも明らかです。流通の仕組みや権利契約のルールも、今回の文明開化によって刷新されることが求められているに違いありません。
本格的な電子書籍時代の到来に、国内の出版・印刷業者は戦々恐々としていますが、今こそ、本当に利益を上げる仕組みづくりのときと考え、市場の活性化に取り組んでまいりましょう。
[2012.7.12]
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