J.フロント(大丸松坂屋)はパルコを傘下に!再編後の百貨店業界は異業種とコラボ
パルコの人気ファッションを百貨店へ
大丸松坂屋など傘下に持つJ.フロントリテイリングは6月4日、TOB(Take Over Bid:株式公開買い付け)を実施。すでに33.2%保有するファッション商業ビルのパルコの株式を追加取得する方針と報じられました。パルコの持ち株比率は、過半数を超え子会社化するとしています。
J.フロントは、平成22年8月にパルコと資本・業務提携しており、市場の消費縮小で伸び悩む百貨店に、パルコが持つ人気のファッションなど連携を強化。新たな顧客の取込みで収益拡大を目指します。
パルコ:商業ビルの異端児?斬新な展開で拡大
日本百貨店協会によるとここ数年の百貨店売上高は、国内景気や消費低迷の影響を受け右肩下がりが続きます。売上高がピークだった平成3年の9兆7,130億円から昨年は6兆1,525億円にまで大きく落ち込んでいます。
パルコは若者文化やアートなどを融合したファッションビルとして斬新な展開で拡大。セゾングループ時代には、セゾン本体とは全く異なるテレビ広告などが話題となりました。大丸松坂屋に新しいイメージになりそうです。
再編進んだ百貨店業界/西武とそごう/大丸と松坂屋/阪急と阪神/三越と伊勢丹
百貨店は、長引くデフレ状況で売上げ減少下のなか、海外の有力ブランド店の直営店参入や大型ショッピングセンターとの競争により再編が進みました。平成15年に西武百貨店がそごうと持ち株会社を設立し、18年にはセブン&アイグループ傘下に。平成19年には大丸と松坂屋がJ.フロントを設立。その後、阪急百貨店と阪神百貨店、三越と伊勢丹の経営統合が発表されました。
再編進んだ百貨店業界、次のコラボは異業種との提携
J.フロント傘下の松坂屋は、平成22年5月の売上高が前年同月比で2年半ぶりに増加に転じました。銀座松坂屋では、若者に人気のファッションブランド「フォーエバー21」を1階から5階までテナントに迎えた効果と言います。テナントのため、松坂屋に直接売上は寄与しませんが、来店した客が松坂屋でも買い物をした相乗効果が生まれました。
J.フロント傘下の松坂屋は、平成22年5月の売上高が前年同月比で2年半ぶりに増加に転じました。銀座松坂屋では、若者に人気のファッションブランド「フォーエバー21」を1階から5階までテナントに迎えた効果と言います。テナントのため、松坂屋に直接売上は寄与しませんが、来店した客が松坂屋でも買い物をした相乗効果が生まれました。
上野松坂屋では、改装も予定しているだけにファンションなどパルコの若年層向けと松坂屋の中高年層向けの商品展開が見られるかも知れません。百貨店業界は大きな再編も落ち着き、さらなる競争力強化に専門性のある業界との連携が進みそうです。
[2012.7.9]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: J.フロント(大丸松坂屋)はパルコを傘下に!再編後の百貨店業界は異業種とコラボ
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/939
コメントする