ホンダ・スーパーカブ半世紀ぶりの全面改良!スーパーエコ・輸入車となって日本凱旋
昭和33年発売、累計販売台数は6千万台
ホンダは5月17日、50ccの原付バイク「スーパーカブ50」を54年ぶりにフルモデルチェンジし、25日から発売すると発表しました。スーパーカブといえば、新聞屋さんやおそばさんの出前など、街に出ればたいがい目につくほどの人気でビジネスや通勤、買い物など幅広く利用されています。
スーパーカブは、昭和33年発売以来、原付の中でも他に類を見ない販売台数を記録。累計で約6,000万台が世界の道路を走っています。性能や丈夫さ、さらに使い勝手の良さは、50年前に開発を指揮したホンダ創業者・本田宗一郎氏の高い技術力と誰でも簡単の乗れるという深い想いです。
世界一環境にやさしい自動車:燃費はリッター110km
エコになったスーパーカブの魅力は何よりも経済性で、燃費は時速30km定地走行時に1リットルあたり110km。二輪・四輪自動車の中では世界一の省燃費性能を誇り、世界一環境にやさしい自動車とも言えます。バイクとしては格好がいいわけではなくスピードもそれほど出ませんが、高い経済性と少々の事では壊れない丈夫さで国内外、とくにアジア諸国では発展に手放せない存在となりました。
5月25日発売される価格は、従来モデルより4万8,000円ほど安い18万円台。低価格化は、国内生産から部品調達も含め中国生産へ切り替え効率化を図ったことによります。中国労働者の賃金上昇は毎年聞かれますが、それでも依然、日本国内生産より価格を抑えられるのでしょう。
ホンダ国内生産は全体のわずか1%に
ホンダは、全世界で二輪車を1,800万台生産していますが、このうち国内で生産されるのは全体の約1%、19万台ほど。同社では、国内生産体制の見直しで価格競争の激しい安価な小型バイクの生産を中国など海外へ移転。高価な中・大型バイクの国内生産を増やし、円高でも採算の取れる体制を整える方針です。
今年2月には、700ccの大型バイク「NC700X」が発売。小型自動車「フィット」の技術を応用し燃費は1リットル41km。熊本県の熊本製作所で生産され、欧米やブラジルなど輸出を含め年間3,500台の販売を目指します。
バイクユーザー:国内市場は縮小、輸出は増
日本自動車工業会の平成23年度二輪車動向市場調査によると、ユーザーは30代以下が減少、50代以上が増加傾向にありますが、全体では新規購入は15%とほぼ横ばい状況。都心では駐車場の少なさから7割以上のユーザーが困った経験をしています。
一方、平成23年度輸出実績では、ホンダはヤマハに続いて2位の15万3,429台。原付に限ればホンダはヤマハを圧倒。全社の原付輸出実績では前年同期比53.8%増の21,396台と上昇傾向です。スーパーカブのモデルチェンジで低価格化、世界一のエコバイクとして世界中で話題となり、勇敢に走る姿が近く見られるでしょう。
[2012.5.25]
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