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イオン銀行、初の黒字!新規参入企業の黒字化続出にゆうちょ銀行は中小融資に意欲

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イオン銀行:創業以来初の黒字、純利益42.7億円
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イオン銀行は5月14日、平成24年3月期の連結決済が創業以来初となる42億7,300万円の純利益を計上すること発表しました。住宅ローンや個人向け無担保ローンが増加したことにより収益が伸び、黒字転換。今年度は出店を押し進め、100店舗体制をとります。

取扱い業務順次拡大、平成23年には振興銀行の受け皿に
イオン銀行は平成19年に銀行業免許を取得し、ショッピングセンター約220店舗で口座受付の申込を始めました。その後、投資信託やカードローン、保険、住宅ローンなどの取扱を順次開始。昨年9月には、破綻した日本振興銀行の受け皿にも決まるなど、中小企業など事業向け融資参入に期待も高まります。

新規金融業参入企業:ネットバブル崩壊から黒字化へ
イオン銀行では、8月31日まで60歳以上の顧客を限定し特別金利が適用される「セカンドライフ定期預金」の取扱を行い、1口50万円以上で年0.25%が適用となります。先月には、イオングループ各社と50~70代を対象に新たなサービスや商品を提案するイベントを行うなど、シニア世代の取り込みを積極的に行います。
イオン銀行など流通系やネット専業など新たな金融業への参入は、この10年で市場が形成。ネットバブル崩壊後は黒字転換もままならなかったものの、現在は順調に黒字転換する金融機関も現れてきています。

SBIネット銀行は空前の低金利で住宅ローン好調
平成23年4月から12月の新規参入銀行7行の業績は、5行が口座数や預金増加などで増益、黒字化を達成しています。イオン銀行のほか、セブン銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行などが増益となる一方、ジャパンネット銀行やじぶん銀行、大和ネクスト銀行が赤字となっています。

ネット銀行の住宅ローンが業績牽引
とくに住信SBIネット銀行とソニー銀行は、住宅ローン事業が業績を牽引。SBIの今月の実効金利は変動型で0.865%~、固定金利型は10年が1.48%、30年でも2.28%と低金利を実施。借入金は最大で1億円で手続きはネットで完結できるなど魅力ある商品となっています。
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信金・信組とゆうちょ銀行の連携で中小融資への弱点解消
5月9日には、日本郵政の斉藤社長がメディアのインタビューで、信用金庫や信用組合と連携した中小企業向けの融資に意欲を示しました。TPP(環太平洋経済連携協定)を見据えたがん保険の取扱を見送ったことがクローズアップされ影を潜めましたがゆうちょ銀行の中小企業融資は、資金力も豊富なだけに期待がかかります。
信用金庫や信用組合は、地域企業に密着した取引をメインとしており、ゆうちょ銀行と連携することで審査機能や集金、貸出先などお互いの弱点を補うことが出来ることになります。中小企業にとって成長へ向けた投資のための融資や、規制緩和や優遇措置などの政策は日本経済復活に欠かせません。金融業への新規参入や、新たな事業、サービスの拡大は新たな顧客をも生むことにもなるでしょう。


[2012.5.18]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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