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消費者金融:改正貸金業法逃れ!銀行窓口に総量規制外で新顧客獲得、利用者のメリットは?

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プロミス:銀行色強め新たな顧客獲得
消費者金融大手、三井住友ファイナンシャルグループ(FG)傘下のプロミスは3月30日、7月1日付けで社名を「SMBCコンシューマーファイナンスに変更する」と発表。4月1日に三井住友FGの100%子会社になることから銀行傘下であることを消費者向けに明確に打ち出します。
50年近い歴史を持つプロミスブランドは、店頭やコマーシャルなどで知名度も高いため継続して使用するとしています。プロミスは三井住友FG傘下の三井住友銀行の拠点を活用し連携を強化。銀行色を打ち出し、従来と異なる顧客層の取り込みを目指します。
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利用者にはメリット:総量規制にとらわれない個人向け無担保融資
消費者金融が銀行色を強めるのは、すでに三菱UFJファイナンシャルグループがアコムを子会社化しており、消費者金融を利用していなかった新たな顧客獲得に狙いがあります。銀行が窓口となるため、上限金利の引き下げや年収の1/3までに抑えられた融資額の規制など改正貸金業法の制約にとらわれないため、銀行利用者の新たな取り込みが期待されます。
平成22年6月の改正貸金業法の完全施行は、金融庁の狙い通りに多重債務者撲滅は図られたものの、つなぎ融資などで利用していた中小・零細企業の資金繰りに大きく影響を与えました。クレジットカード現金化やヤミ金摘発など度々報道されるのは同法改正の影響が大きすぎたからにすぎません。

銀行に新たな収益源・個人向け融資:手続き、信用情報は消費者金融任せ
銀行と消費者金融が手を組み事業主や個人向けに無担保ローンを手がけるのは、お互いにメリットがなくては意味がありません。景気低迷が続くなか、震災を機に政府の金融支援策「復興緊急保証」や「復興特別貸付」など全国の企業を対象に創設されたものの、貸出先はなかなか見つからず、見つかってもゼロ金利による低金利で利益に繋がりにくいのが現状です。
高い金利でもニーズが高い消費者向け事業への参入で小口事業に乗り出すのも理解できます。企業向けと異なり、細かな手続きや信用情報など、消費者金融業者の今までの実績をそのまま生かせれば消費者金融業者にとっても新たなニーズを獲得でき、銀行傘下で資金調達もしやすくなります。

貸金業法改正:金融庁の思惑「サラ金排除?」「銀行に収益?」
利用する側から見ると、「必要な時期に必要な額を適正金利で調達」できれば消費者金融であろうが銀行であろうがあまりこだわることではないでしょう。しかし、最近の銀行系消費者金融の広告などには「○○銀行グループ」と強調し、いわゆる「サラ金」「街金」「消費者金融」排除に走る動きが見られます。プロミスは今夏よりブランドこそ残すものの銀行系消費者金融色を強く打ち出し、新たな顧客層へ資金を供給します。
改正貸金業法改正は、名目上、多重債務者消滅でしたが、街から消費者金融をなくすためだったのか、銀行に新たな収益を生み出すためのものだったのか問われます。現在、党派を超え同法の再改正が議論されていますが、一方的な見方だけでなく消費者金融で生き残った企業や、利用者個人の意見やデータも併せて今後の消費者金融を議論すべきでしょう。強すぎる規制と過去に振り返った返還請求など例の無い今の制度には利用し難いといった根本的な問題があります。

[2012.4.3]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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