中国から来日続々!「春節商戦」真っ只中、経済効果3ヶ月で500億円超
中国:31億人の大移動/春節の大型連休で海外旅行増加
中国圏で最も重要とされる祝祭日が、旧暦の正月にあたる「春節」です。今年の暦では1月23日が春節にあたり、中国では前日の22日から1週間の大型連休が設けられています。
中国では、今年の春節を挟んだ40日間で延べ31億5,800万人が、交通機関を利用して移動するという試算もあります。この数は、前年より9.1%多く、過去最高を更新する予想です。家族で春節を祝うため、従来は墓参、里帰りなどの主目的だったものの、近年は海外旅行も増加傾向にあります。この時期、日本を訪れる中国人観光客も数多くいます。
観光地でイベント開催/百貨店「春節商戦」で呼び込み
膨らむ資金需要に備え、中国人民銀行(中央銀行)は連休前に2度の公開市場操作を実施し、計3,520億元(約4兆3,000億円)を市場に供給したと報じられています。
昨年は東日本大震災の影響を受け、観光業界全体が落ち込みました。しかし、中国人観光客に関しては、昨年秋以降は対前年比でプラスに転じており、百貨店や商業施設は呼び込みのためのサービスを拡充。横浜や神戸といった有名な中華街のみならず、国内各所の観光地やテーマパークで春節イベントが開催されています。ニュースで報じられた中華街は例年並みの活気を見せており、インタビューでは、関係者が「去年以上」と、手応えを感じさせてくれるコメントでした。
3月までに500億円?!天井知らずに伸びる中国人消費
3月までに500億円?!天井知らずに伸びる中国人消費
観光庁の調査によると、昨年1~3月の中国人観光客による日本国内での消費額は484億円にも上ります。
日本政府観光局は今年の春節は「訪日者数は前年比2~3割増」とも見込んでおり、消費額もそれに応じて増加することが期待されています。
株式会社三越伊勢丹(東京都新宿区新宿3丁目14番1号/取締役会長執行役員:石塚邦雄氏)は春節に先駆けて、伊勢丹新宿本店に人民元を日本円に両替する自動両替機を、国内の百貨店としては初めて導入しました。また、この期間中、中国や台湾などの店舗会員を対象に、日本国内の店舗で現金払いが5%引きになる割引カードを発行するとのことです。
存在感増す「銀聯カード」、ファミリーマートで取り扱い開始
株式会社ファミリーマート(東京都豊島区東池袋3丁目1番1号/代表取締役社長:上田準二氏)は今月17日から、国内200店舗で中国人が海外での買い物で多用する「銀聯カード」を使えるように加盟店契約しました。
日本国内での銀聯カードの決済額は、今年度は480億円となる見込みで、4年間で12倍に増加。震災直後には中国人観光客も急減した昨年にあっても、銀聯カードの決済額は10月には前年並みに回復し、11月は前年同月比で93%の大幅増となったのです。
特に中国人の来日が増える春節期間中の「春節特需」は無視できない大きなイベント。ホテル代や交通費など、銀聯カード以外の消費も含めると、経済効果がさらに大きくなることは間違いありません。
[2012.1.27]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 中国から来日続々!「春節商戦」真っ只中、経済効果3ヶ月で500億円超
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/747
コメントする