発行率No.1の「銀聯カード」/2年半で15万店目標!加盟店開拓急ぐ、国内消費喚起狙い、
平成23年外国人観光客27.8%減!/JNTOリリース
日本政府観光局(JNTO)が1月20日、平成23年の訪日外客数(推計値)を発表しました。リリースによると、前年比27.8%減の621万9000人となっています。 前年の22年には訪日外客数が過去最高を記録しましたが、東日本大震災の発生と、その後の東京電力福島第一原発の事故による放射能問題への不安などから激減。前年比の減少率としては、これまで最高であった昭和46年を超え、過去最大の下げ幅となりました。
記録的円高、東日本大震災、原発事故が原因、
昨年3月以降、海外から日本に訪れる訪日外国人旅行者数は前年比マイナスの状態が続いています。全体的に見ると、マイナス幅は徐々に縮小傾向にあるものの、記録的な円高もあり、欧米からの訪日旅行客の回復が遅れているようです。
中国・香港は急回復/欧米の情勢悪化で伸び悩み
そのような状況下、日本の観光を支えているのが中国人観光客の急回復です。東日本大震災以降、近隣の中国・香港からの訪日旅行者も前年比減少が続いていましたが、香港は昨年10月、中国も11月からは前年比増と、急回復を遂げています。
特に中国は、11月、12月単月の訪日客数でも、それぞれ過去最高を記録。前年同月比3割台の増加となり、平成21年を超える過去最高レベルまで回復が進んでいるのです。
欧米の情勢悪化が不安視されるなかにあって、中国経済は依然として堅調に推移し、外国旅行意欲も旺盛な状態が続いています。日本の観光産業では、中国人観光客の呼び戻しはまさに生命線となるでしょう。
中国「銀聯カード」取り扱い加盟店開拓/ニコスやJCBなど、クレジットカード大手
来日した中国人観光客による消費は急増しており、日本での銀聯利用額(ATMでの引き出しを含む)は、平成22年に約50億元(約607億円)と前年の2倍に増加。昨年23年は訪日客数の減少と比例して伸び悩間でんだものの、年は60億元程度に増える見通しです。
その中国人観光客の消費需要を取り込むため、三菱UFJニコスやJCBなど、クレジットカード大手は、中国の「銀聯カード」で決済できる加盟店の開拓を進める方針を決めました。
中国銀聯カード、VISA抜き世界トップの発行率/国内加盟店15万店目標
銀聯カードは、中国国内の銀行間ネットワーク決済を行う「中国銀聯」に加盟の金融機関が発行するカードで、発行枚数は昨年8月に25億枚に達しています。同時点で世界発行率29.2%を記録し、それまで首位であったVISAカードを抜き、世界一となりました。
国内カード各社は平成17年から銀聯と順次提携し、現在取り扱いは7社、加盟店は合計約6万店となっていますが、今年中には10万店突破の見通し。さらに地方の観光地でも加盟を募って、平成26年半ばまでには15万店に増やす計画です。
観光地で加盟店開拓を急ぐ!/京都銀が先駆けATMサービス開始
現在の加盟店は百貨店など大都市の大型店や量販店が中心ですが、今後は北海道や沖縄などの観光地での加盟店開拓を急ぐことに。中国人観光客の誘致を急ぐ自治体は、銀聯の決済システムを導入する店に対する助成金制度の導入が進められています。
1月18日には京都銀行が銀聯カードを使った現金自動預払機(ATM)での現金引き出しおよび残高照会サービスを開始しました。2月1日には同行本店をはじめ、京都駅など京都市内9ヶ所10台のATMにて取り扱い可能となる予定です。
京都から始まった中国人観光客や留学生が利用するキャッシュカードで、ATMで円の引き出しが普及すると、今以上に中国人観光客の購買意欲が増すことでしょう。
●関連記事:沖縄県、マルチビザとトップセールスで中国人観光客増加!プラチナ・銀聯カード対応で消費拡大[2011.10.11配信]
[2012.1.24]
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