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東電・大口契約法人向け電気料金値上げ!経産省黙認も急遽、独立系発電事業、規制緩和で供給先自由化

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値上げ対象企業24万件:大規模工場で月額619万円負担増
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東京電力は1月17日、政府の認可が必要ない契約電力50kW以上の大口契約法人向けの電気料金を、今年4月から約17%引き上げることを発表しました。福島第1原発事故を受け、火力発電の燃料費増加に伴う措置ですが中小規模の工場やスーパー、事務所など中小企業にとっては電力源を選ぶ選択肢もなく、さらなる収益圧迫が懸念されます。
値上げの対象となるのは、工場など約24万件で東電が示すモデルケースでは、契約電力6,000kWの大規模工場で月額約619万円、同150kWの中規模工場やスーパー、事務所で月額約9万円負担が増えるとしています。

原発推奨の経産省も、実はPPSから電力を供給
4月からの電気料金値上げを受け企業では、東電以外に電力の小売りをする新規参入のPPS(Power Producer and Supplier:特定規模電気事業者)との取引を検討する動きが予測されます。電気事業法の改正によりPPSの電力供給先は、自由化が進み大規模工場から中小スーパーまで契約電力50kW以上と限られるものの現在、約15,000件が東電からPPSへ移り変わっています。
PPSは国内に45社あり、工場やホテル、病院などに電力を供給、「原発は安全、コスト安」と推奨する経済産業省の庁舎も電気料金の安さからPPSから電力供給を受け、電気料金削減費は年間で約1,000万円にのぼります。全国的には、電力を送電するための東電への「通行料」の規制などから、PPSのシェアは国内全電力供給量の約3%にとどまります。

PPS、IPP、自家発電の莫大潜在力ありながら東電送電網でストップ
PPSの他、強大な発電設備のみを保有するIPP(Independent Power Producer:独立系発電事業者)は、卸電力事業者と呼ばれ石油や鉄鋼、化学系の各社が電力会社へ電力を供給しています。さらに昨年の計画停電では全く影響を受けなかった六本木ヒルズの森ビルなど企業自ら自家発電設備を持つ企業もあります。
PPSやIPP、自家発電による潜在電力があるにもかかわらず、十分活用できていないのは10電力会社が独占する送電網に発電した電力を柔軟円滑に適用しないため。経済産業省では、昨年12月より「発送電分離」を検討するものの、法改正には時間がかかり平成25年度以降となるため、法改正不要な改革を先行し競争促進に道筋を付けるとしています。

規制緩和:原発頼らず夏の最大電力需要の1/3~1/4が発電可能
経済産業省は、今春にもIPPによる発電を増やすため、規制緩和に乗り出す方針を決めました。IPPの電力会社に限られた卸先を自由化し、PPSや卸電力市場に広げるとしています。同省の調査では、主要なPPSだけでも一昨年、東電管内の最大電力需要の1/3~1/4を発電する潜在力があり、競争を促し電気料金抑制を目指します。さらに効率の良い発電施設建設など計画できるよう電力会社に対して送電容量の空き状況の開示を求め、IPP参入地域などを決めやすく公開します。
経済産業省では、すでに小規模事業者の新規参入による家庭など小口契約者への電力供給の検討も入っており、地域独占だった電力供給網が自由化となれば競争力の向上で、技術革新による電力料金の抑制や新たなサービスが生まれそうです。


[2012.1.21]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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