人気口コミサイト「食べログ」で順位不正操作発覚!/問われる情報の品質管理!
ユーザー3200万人の人気サイトに不正発覚!
1月6日、朝の情報番組のトップニュースは軒並み「食べログやらせ問題」でした。食べログは飲食店の人気ランキングサイトとして名高く、平成17年のサービス開始以来、ユーザーは3200万人(平成23年11月時点)以上にも上ります。単純に計算すると日本国民の4人に1人は利用していることに。お節料理にも飽きてきたところで外食でもしようと、利用された方も多いのではないでしょうか。ランキングの変動によっては、閑古鳥の鳴いているような店舗も一夜にして繁盛店に変身する場合もあるとのことですから、その影響力は計り知れません。
「やらせ」で口コミ投稿を行うなどしていた不正業者横行
サイト内では一般利用者の口コミ投稿と採点により各店舗の評価がランキング表示されます。そのランキングを上昇させるため、飲食店から金を受け取って「やらせ」で口コミ投稿を行うなどしていた不正業者が横行していることが発覚したとして騒がれています。
真の争点は「やらせ」ではない/情報の品質低下で風評被害拡大
不正を働いて儲けを得る業者や、「お金を払って人気を買う」という飲食店側の行為も非難の対象とはなっていますが、「サクラ」は昔からどの業界にもあるもの。音楽業界や出版業界でも、売上ランキング上昇のために関係者がCD(本)を買い占めているという話はよく耳にします。「SEO対策」を謳うITビジネスにおいても、同様の手口は多くあり、その商売自体は違法なものではありません。真の問題と思われるのは、情報の品質です。
食ベログだけではないAmazonのCD、書籍も・・・
Amazonなどのサイトにおいても、やらせと思しきレビューは散見されますが、順位上昇を狙うものならまだかわいいもの。なかには不当に低い評価を付けて書籍、並びにその作家の評価まで下げようとする、明らかに悪意のこもったレビューも少なくありません。インターネットの普及により、誤った情報が流出して風評被害を引き起こす、という例は増加の一途を辿っているという事実には憤りを覚えます。
ブランドの信頼損ねるデータ操作/「業務停止求めて提訴」サイト運営のカカクコム
食べログのランキングは、一般の利用者の口コミのみの「やらせ一切無し」ということで、その評価の信頼性が保たれているとされてきました。「食べログ●位」という冠が短期間でブランドとして確立された理由もそこに。そのデータの信頼性が損なわれるとなれば、運営会社である株式会社カカクコム(東京都渋谷区恵比寿南3丁目5番7号/代表取締役会長:林郁氏)に対する業務妨害の罪に問われることとなるでしょう。カカクコムの田中実社長は「不正業者の業務停止を求めて提訴するなど断固とした措置をとりたい」としています。
祭り上げられた「食べログ」:/マスコミの報道姿勢に疑問
ところが、一連の報道を見ると「『食べログ』で順位操作」「『食べログ』不正業者●件特定」など、まるでサイト運営会社側が主体となって不当な情報操作を行ったかと誤認するような見出しが続いているのは訝しいものです。
元より、テレビをはじめとしたメディアこそが「やらせ」「でっちあげ」のエキスパート。最近も、年末特番で「生放送」と語りながら録画映像を放映していたことが取り沙汰されていました。非難の矛先をマスコミから逸らすための人身御供として、一般の指示を高めている食べログを集中攻撃しているのではないかと邪推を禁じ得ません。
平成23年を代表するやらせ「九電メール」で発覚の情報操作
昨年の代表すべきやらせと言えば「九電メール事件」。東京電力福島第一原発の事故により放射能汚染の懸念が広まるなかで、九州電力管内の原発稼働再開に関する意見誘導を行ったという事件。
マスコミも電力会社も、情報を隠蔽してもやらせを行ってもなかなか倒産しませんが、風評被害による企業倒産は未だに後を絶ちません。この怒りの矛先はどこへ向ければよいのでしょうか。
[2012.1.9]
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