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想定外の運賃!和製格安航空(LCC)「ピーチ」:関空→札幌250円!新幹線、高速バスとの競争!激安運賃の今後は?

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関空拠点に北海道、九州へ既存航空会社の半額以下
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来年3月1日に就航する国内初のLCC(格安航空会社)、ピーチ・アビエーションは12月15日、就航記念に関西空港(大阪)・札幌、関空・福岡間の片道航空運賃を250円に設定したことを発表しました。
就航記念運賃は2路線で5,000席が用意され、大阪を起点に北海道、九州へ往復1コインで飛べるまさに奇想天外な発表でした。当然のように各メディアでもピーチの話題は大きく扱かわれ、まずは「LCC・ピーチ」のブランディングは成功のようです。通常運賃でも関空・札幌間が4,780円~、関空・福岡が3,780円~と、高くても国内既存航空会社の半額と、航空便利用の潜在ニーズの消費意欲をくすぐる運賃設定となっています。

「おもてなし」忘れない航空運賃はラーメントッピング方式
「安かろう悪かろう」は通じない国内航空市場は、既存国内航空会社の「おもてなし」サービスがないわけではありません。ネットでの予約を前提とすれば、電話予約センターや空港カウンターでチケットを頼めばオプション価格がプラスされるほか、手荷物を預ける場合の1個当たりの価格や座席指定など基本運賃にオプション価格として加算される方式です。ラーメンのトッピングのようなもので麺にゆで卵や海苔をプラスするとその分、上乗せとなる運賃設定です。
観光旅行やビジネスなど飛行機での移動は、各々目的が異なり荷物など移動環境も異なります。ピーチは旅行者ニーズを効率よくオプション価格ですみ分けることによって日本の「おもてなし」が承継される過去にない航空会社になりそうです。

関西・北海道間路線便:目立つ廃止、休止
現在、本州と北海道への定期路線は羽田に集中しており、関空や伊丹、名古屋など大都市と北海道を結ぶ路線は廃止や休止が目立ちます。ピーチの参入で関西圏から潜在する顧客の拡大で北海道の観光客増大への期待も高まります。
競合する整備新幹線も新函館から札幌へ年内に延伸が決まり、陸では新幹線と在来線に高速バス。空は既存航空会社と半額以下のLCCと、輸送産業の競争力向上で消費者にとっては新たなサービスも期待でき、産業も成長が期待されます。

「半額以下なら飛行機で移動?」潜在顧客の取り込みが鍵
ここ数年でアジアを中心にLCCはメディアを賑わし、相次ぐ海外LCCの日本市場参入で国内にも浸透を見せてきました。LCC側も安全性は親会社などの基準を保ちつつ、チケット販売や機内清掃、整備効率化などでコストを削減。航空移動の潜在ニーズの取り組みに生き残りをかけています。
飛行機での移動は、日本の「おもてなし」の代表である機内でのサービスや空港内での移動など、これまでLCCに馴染みのない顧客の取り込みが鍵になります。海外でLCCを利用した顧客が違和感なく国内LCCを利用することが当たり前となり、ピーチが牽引役となって普及が進めば国内輸送産業にも新たな変革が起こります。

[2011.12.21]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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