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間違いなくLCCの時代/震災が韓国LCC日本参入キッカケ、日航も参入/1時間1万円が標準

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格安航空会社(LCC)、相次ぐ成田空港への参入に既存航空会社は脅威
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震災による訪日外国人が減少するなか、成田空港へ海外LCC(Low-Cost Carrier:格安航空会社)の参入が相次いでいます。平成19年、オーストラリアのジェットスターが関西国際空港に参入して以来、韓国の済州航空エアプサン、シンガポールのジェットスターアジアが関西空港を中心に参入、LCCの幕開けとなりました。今年も6月23日にはエアプサンが成田・釜山間を1日1往復する定期便が運行を始め、7月1日には韓国のイースター航空が成田・ソウル間の就航を予定しているなど関西、羽田に先行されていた海外LCCが成田へも参入し始め今後、価格競争の激化が予測されます。
LCCは、格安の航空運賃を提供するため徹底したコスト削減が行われ、運賃に反映させています。特に成田とソウル・釜山間は、既存で複数の航空各社が定期便を運行しており、LCC参入は脅威となるでしょう。

間違いなくLCCの時代が来る/格安航空運賃:1時間1万円が世界標準
エアプサンは、イースター航空ととも、に既存航空各社の約半分の運賃を設定しているようです。エアプソンのキム・スチョン社長は、「第一便の空席は2席だけだった。今後も高い搭乗率を維持できる」と自信をあらわにしています。受入れ側となる片岡成田空港長は、「間違いなくLCCの時代が来る」と、新規参入に震災の影響を吹き飛ばしてくれると歓迎ムードです。
日本では、全日空が香港の投資グループと共同で出資下LCCを設立。来年3月、関西国際空港を拠点に就航を目指しています。関西国際空港では平成24年下期に、コストを削減し簡素化したLCC専用ターミナルを建設とあります。国内線では比較的運賃の安いエア・ドゥが就航していますが、海外LCC運賃に比べればまだ高いようです。欧州で約4割のシェアを占めるLCCの運賃は、1時間1万円が世界標準になっています。

日航、昨年10月にLCCよりハイクオリティー路線と
日本航空は、ジェットスターなどと共同でLCCを設立する方向で調整に入ったと報道がありました。複数の商社にも出資を打診し、近く最終調整に入るようです。日本航空は昨年10月、羽田空港国際化の際、海外LCCの参入に「日航はハイクオリティー路線を目指す」とし、「おもてなし路線」を貫きましたが、韓国LCC各社の成田空港参入でこれからの競争激化は避けられないと判断、一部方向転換し、LCC事業へも参入を決めました。航空機を利用する観光客の中には「ハイクオリティー、おもてなし」が重要だとする利用者もいれば、コストから「航空券の安さ」を選択するする利用者もいます。それぞれバランスを見極め、これからの新しい観光客の、格安運賃利用者の獲得にどん欲になってもらいたいものです。昨年、韓国からの観光客は約5割増加しました。3月11日の東日本大震災による影響はあるものの長期的にみればソウル・釜山はドル箱路線です。日本のイメージアップでファンを増やし、新規観光客数増加から一度来た観光客が「また来たい日本」になることが本当の復興と呼べます。

韓国LCCの戦略、U/Lルール見逃さず活用
韓国LCC各社の相次ぐ日本参入は、航空市場の中長期戦略となっているようです。震災後、韓国外交通商部は被災地3県や福島原発近辺の渡航自粛勧告を発しました。今年4月、5月と前年同月からの訪日者数が5割以上減少しました。その後、5月22日には「日中韓サミット」で3国間の観光交流の発展を確認。訪日客回復に向け協力することで合意しています。長期的には訪日観光客が増えると見たのでしょう。
航空業界には、与えられた発着枠の80%を利用しない場合、翌年の優先権が得られないU/Lルールがあります。国土交通省では、震災で訪日観光客が激減したため、U/Lルールを10月まで停止する特例措置をとりました。そのため、現在は渡航者が少なく1日1便でも、来年渡航者が増えた場合も優先権は与えられ、増便も可能となります。韓国LCC各社は日本の震災特別措置を見事に利用、隙を見逃さない韓国ビジネスマン魂を垣間見ました。

韓国ビジネスマン魂垣間見る。日航、東電に見る日の丸企業体質
日本航空や東京電力などの日の丸企業の体質なのでしょう。これから合併会社設立と言っている間にも韓国LCC第一便は既に到着しているのです。また、TPPなど貿易自由化に向け、日本の市場は国内企業だけでなく、海外企業がライバルとなってくるのです。今のうちに依存心を捨て、競争力をつけましょう。更に新興国のように外へ外へと拡大して活性化を図りたいところです。私たちはこれ以上水をあけられる訳にはいかないのです。


[2011.7.5]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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