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中国国家戦略!?「技術パクって特許申請!独占輸出で貿易黒字大国へ」には厳しいルールで

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試験運転480km誇るも、営業運転は300km走行の疑問
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中国政府は6月27日、北京・上海間を結ぶ中国版新幹線のメディア向け試乗会を開催しました。今年1月に行われた試験走行では、時速487.3kmと営業運転する車両としては世界最高速を記録。30日からの営業では、安全面を配慮し時速300kmで運行するとしていますが、北京・上海間を最短4時間48分で結びます。
試乗が行われた車両は、独シーメンス社の車両を改良した「CRH380B型」で、日本の新幹線同様に騒音や振動は少なく、テーブルに載ったコップの水もほとんど揺れないと試乗したメディアのコメントがあります。初めて導入されたビジネスクラスは1列3席の革張りシートでベッドのように倒せるなど、まるで東北新幹線のグランクラス。同クラスの料金は1,750元(約22,000円)と高めに設定されますが、富裕層にとっては飛行機のように欠航がない分、魅力的のようです。

中国高速鉄道網計画、市場規模10年で24兆円
中国鉄道省は当初の計画では、350kmで運行し世界最高レベルを自賛したかったものの、日本、ドイツの技術者から安全性を指摘され300kmでの運行となりました。最高速度の引き下げは、今後の中国の高速鉄道計画に大きく影響を及ぼしそうです。
世界銀行によると、中国の高速鉄道計画は平成32年までに総延長16,000kmとなり、その投資額は約3,000億ドル(約24兆1,000円)と世界最大規模となります。最高速を求めればコストが運賃に反映され、高い運賃は世論から強い批判を浴びるなど、北京・上海新幹線は250kmで運行する運賃400元(約4,960円)の車両が設けた苦肉の策です。中国での今後の高速鉄道の技術開発は「早い、安い、安全」にニーズがあり、この要求を満たす車両が要望されます。鉄道インフラ輸出拡大を目指す日本企業にとっては最大のチャンスかもしれません。

「はやて」そっくりの新幹線車両、独自技術だと主張:米国で技術特許申請の怪!?
世界最大規模の高速鉄道計画に日欧の高速鉄道のパイオニアである川崎重工業や独シーメンス、仏アルストムなど中国市場参入を図りたいところです。しかし、中国の国家経済戦略は、海外の技術提携企業を敵に回しても、先端技術を許可なく吸収し、国有企業を発展させる傾向があるようです。6月23日付の中国英字紙チャイナ・デイリーは、中国の車両メーカー・南車集団が車両「CRH380A」の技術特許を米国で申請すると報じました。「またか・・」と、世界が思ったのではないでしょうか。

「はやて」そっくりのロングノーズは中国独自技術:南車集団
南車集団は、独自開発を主張していますが車両は、川崎重工の新幹線「はやて」や欧州企業の技術供給によるもので、同社では「はやて」のロングノーズ(先端部分)を中国独自技術とし、特許申請するようです。大胆な行動に欧州系企業からは「技術供与は中国国内限定」の契約となっており、車両輸出は契約違反と警告しています。

ロシア軍戦車、潜水艦技術盗用、米軍F22ステルス機エンジンは技術盗用できなかった
中国では過去、ロシアから戦車や潜水艦などを輸入し、技術を盗用し中国独自仕様として発展途上国へ輸出。ロシアを怒らせましたが、今年1月には米国の第5世代ステルス機「F22」と瓜二つの「殲20」が試験飛行と報道がありました。ロシア国防省の機関誌編集長は「中国の技術からすれば殲20は、ナビシステムなど高い技術を装備しているが、エンジンの水準は高くなく、ステルス技術も完全でない」と報じました。試験飛行は霧とエンジン不調から中止され飛行映像は見られませんが、軍事兵器までコピーするなど新たな国際問題に発展しかねません。

外務省:平成20年4月から知的財産室を設置/WIPOにらむ
中国は経済大国となり諸外国から消費旺盛な市場を狙われますが、知的財産権や著作権などのルールの厳しさは理解して欲しいものです。外務省では平成20年4月から知的財産室を設置し、海外市場での日本企業の権利侵害への対応を強化しています。技術を侵害された国や企業は莫大な損失を被ります。今後、WIPO(世界知的所有権機関)やG8サミットなど国際機関とともに強く対応したいものです。

意識発展途上国中国:侵害されるのは技術がトップレベルである証
既に北京・上海新幹線車両の技術は中国へ渡りましたが、特許申請による侵害があれば世界のルールで対応したいものです。日本のメディアは怒り騒然ですが、技術はまだ日欧米がトップレベルの証、相手国ニーズに合った技術で技術立国の誇りを取り戻しましょう。


[2011.7.2]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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