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日銀JーREIT追加買取り1,000億:不動産市場活性化目指す!震災後の販売減少を巻き返しへ

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震災後、首都圏マンション販売:4月前年比27%減も5月は44%増へ
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東日本大震災や福島第1原発事故による影響で、4月の首都圏のマンションの販売に落ち込みが見られます。不動山調査会社の株式会社不動産経済研究所(東京都新宿区新宿1-9-1、代表取締役社長:角田勝司氏)が5月18日に発表した「4月の首都圏(1都3県)の新規マンション販売戸数」は、前月比36.6%減、前年同月比27.3%減の2,336戸と大幅に減少。震災による営業の自粛や消費マインドの落ち込みで、同社が調査を開始した昭和48年以降、4月の販売戸数では過去3番目、減少幅では過去6番目の減少となりました。しかし、5月の販売戸数は、販売活動が活発となり、4月の自粛分の物件も含め約5,500戸を見込んでおり、前年同月比で約44%増となる見通しです。
契約率では4月、76.0%と好調・不好調の目安とされる70%を16ケ月上回っており、6月以降も期待がもてそうです。不動産が動き出せば関連する産業への波及効果も多く、牽引役となって市場を活性化したいものです。

今が売り!6月、新規マンション販売物件、一気に142件
報道では、6月に首都圏の新規マンションの発売予定物件が142件、総戸数1万3,237戸とありました。物件数が140を超えたのは平成20年11月以来で、震災による自粛、消費マインドが徐々に解消され、6月、一気に発売となっているようです。水面下で眠っていたマンションがいよいよ発売となり、首都圏の不動産市場に活況が戻りそうです。
震災による大地震で、首都圏湾岸地区は液状化現象や高層階など揺れの懸念も残ります。報道でも大きく報じられた千葉県浦安では、戸建てやマンション高層部の価格に影響が出ています。総面積の約3/4が埋め立て地の浦安市は、都心から快速で20分、ディズニーランドやリゾート風の一戸建て、高層マンションが立ち並び、大型商業施設もあるなど、「住みたい街」のランキングにも常に選ばれていました。高層マンション自体は、地中の支持基盤までくいが打たれ、被害はないものの消費者心理は「確実な地盤」を重視しています。新規マンションは、湾岸から東京・武蔵野や多摩地区や埼玉などに人気が移ろうとしています。地震による大きな揺れは、消費者心理にあまりにも大きく影響を残しました。

被災地、高台の土地買い占め防止に監視区域設定
不動産そのものより、街自体をどこへ移すのか検討される東北の被災地では、防災機能を高めた住宅が相次いで発売されています。被災者の需要を聞き取り、通常の住宅より割安で耐震性の高い住宅に需要があるようで、短期間で建設できることも特徴のようです。延べ面積は70~100平方メートルでコストを抑えるために面積を小さくするものの、広く使う場合は増改装できる設計の住宅もあり、最短で45日で建設できる住宅もありました。「元の生活に戻りたい」という被災者心理に国や自治体など用地の確保を急ぎ、様々な被災者支援で防災機能の高い住宅へ入居、安心してもらいたいものです。
 
岩手県が土地取引把握監視、大船渡で復興対象土地の買占め、地上げ防げの動き
岩手県では5月27日、被災地での土地の取引を把握するため、市町村に対し情報提供を呼びかけています。県では、復興の開発対象となる土地の買い占め防止のため、県が売買を制限する監視区域設定を検討。監視区域は、投機的な取引が繰り返される恐れのある土地を対象に、地上げなどの対抗策として設置され、県は該当地の場所、面積を指定し、取引の中止を勧告することができます。住宅用地の高台移転が検討される釜石市や大船渡市の一部で買い占めの動きが出ていると報道がありました。復興の妨げとなる行為は許されません。

パナソニック・次世代スマートタウン「藤沢モデル」を復興のモデルタウンヘ
パナソニックなど9社と神奈川県藤沢市は5月26日、同社の藤沢工場跡地19ヘクタールにスマートシティ(環境配慮型都市)を建設、平成25年に街開き、平成30年には1,000世帯の入居を目指すと発表しました。地域内全戸に太陽光発電パネルや蓄電池を備え、街にはEV(電気自動車)用の急速充電器も設置。スマートシティは、街全体の電気機器をネットワーク化し、IT技術を応用、無駄なく電気量をコントロールしエネルギーの効率化を図ります。大坪社長は会見で「"藤沢モデル"をつくり出し世界中のスマートタウン作りに貢献したい」とコメント。復興を遂げようとしている被災地のコンパクト、エコタウンシティのモデルとなって東北の復興、地域活性化を早めたいものです。
日銀は昨年12月、包括的金融緩和策による初のJ-REIT(不動産投資信託)の買入れを実施。不動産市場の活性化や金融市場の円滑化、さらに市場の投資家の心理効果も加わり、賑わいが戻りつつありましたが、震災による消費自粛など4月は大きく落ち込みました。しかし、被災地からの自粛撤廃の訴えは、消費者マインドを落ち着かせ、日銀では来年6月までの500億円のJ-REITの買入れを、3月14日の金融政策決定会合で1,000億円に引き上げ、さらなる市場の安定、活性化を目指します。不動産販売によって資金が市中に回り始め、関連産業に波及効果をもたらして復興とともに産業を活性化させたいものです。


[2011.6.2]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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