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復興と同時進行!TPPが日本経済復活の鍵:EUとEPA締結で輸出拡大、産業復興へ

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原発事故、大震災でTPP参加を先送り
110413_1.jpg東日本大震災を受け、政府は災害、原発事故の対応などに6月に予定していたTPP(環太平洋経済連携協定)参加への「結論」を先送しました。輸出産業にとっては、円高などで利益は減少、TPPへの参加は段階的な関税撤廃など、輸出拡大する絶好のチャンスです。

工場、建物:ただ造り直すだけでは産業は変わらない

政府が被災地の復興、福島第一原発事故、電力不足、さらには税制・社会保障問題と課題は山積みであることは国民、企業も理解している事でしょう。しかし失われた街や企業、工場を元に戻すだけでは震災前と何も業況は変わりません。復旧、復興した上で企業はどこに市場を求めればいいのか。縮小する国内市場で何をすればいいのか。農業はどのように拡大していくのかを同時に考えなければ変革は起きないでしょう。

出遅れた日本:インドとETP締結、韓国では米国、EUとFTA締結
日本は今年3月、今後経済が急速に成長すると見込まれるインドとEPA(経済連携協定)を締結しました。産業界からも期待の高まりが伺えます。輸出品目が類似する韓国も、すでに米国やEUとFTA(自由貿易協定)を結んでおり、産業界からは日本政府の対応の遅れが懸念されます。

TPP参加予定国:適切な時期に参加歓迎

米カーク通商代表は4月6日、日本のTPPへの参加について「今は震災復興に全力を挙げるべきだ」と報道がありました。TPP参加予定国では、今は福島原発を安定させ、早期復興に力を入れるべきとやむを得ない認識のようです。代表は、昨年のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での菅首相の「前向きな演説」に勇気づけられたとして、「適切な時期に結論が出れば歓迎する」と日本の参加に期待感を持っているようです。
110413_2.jpgEU見解:日本経済復興にはEPAが有益
欧州では、日本経済の復興にEU(欧州連合)と日本とのEPAが有益という見解を示しています。ゲオルギエワ欧州委員は3月38日、「EUと日本で協議中の自由貿易地域は役に立つ措置になり得る」と述べ、交渉開始の姿勢を見せています。委員は、3月下旬にEUの代表として来日。被災した茨城などを視察しました。外務省によるとEUは、西ヨーロッパの27ケ国が加盟し総人口は4億9,900万人と日本の約3,9倍の市場。日本との貿易では、平成20年度、EUの輸入での日本の構成比はわずか5%。平成21年度の貿易収支は、1兆2,316万円と黒字になっており、自動車やエコ産業などシェア拡大が期待されます。

外務省/EU市場の状況:財政赤字縮小傾向、経済持ち直している
外務省では、EUの経済概況を、国により金融システムへの信頼や高い失業率、インフレなども懸念も残りますが、ゆるやかに持ち直していくと見込んでいます。一般政府財政赤字は縮小傾向で債務残高対GDP比は上昇すると見ています。

三菱航空機:三菱リージョナルジェットEPA発動でシェア争い
国産初の次世代リージョナルジェット機、「三菱リージョナルジェット」の組み立てが始まり、三菱航空機は、いち早く欧州地域での販売強化にアムステルダムに現地法人を設立しました。欧州は、米国に次いで小型ジェット機の市場があり、地域の潜在需要の拡大に顧客と密着しニーズに対応した営業活動を行うようです。EPAが発効されれば競合他社と互角にシェア争いができるようになるでしょう。

EU:環境・エネルギーを重視/ハイブリッド車や電気自動車にニーズ
JETRO(日本貿易振興機構)によるとEUでは、地球温暖化対策としての取り組みを積極的に行っており、環境・エネルギー分野への投資が重視されています。日本が得意とする分野です。日本のエコ住宅、ホームエネルギーシステム、太陽熱発電。自動車では、ディーゼルエンジンが主流となっているEU市場に、HV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)など、関連産業などへ波及し産業発展に期待が高まります。自動車の国別シェアでは、トヨタや日産でさえ数%と1割にも満たないのです。EPAが発効されれば復興に自由貿易、輸出拡大と変革によって産業が大きく変わろうとしています。

東日本大震災前までは貿易黒字も、震災後は・・
財務省が3月24日公表した「2月の貿易統計」の速報値によると、貿易収支は前年同月比2.5%増の6,541億円で2ケ月ぶりに黒字となっています。自動車や鉄鋼などが堅調に伸び、昭和54年以降、2月としては4位の収支と輸出が好調でした。2月の輸出額では5兆5,886億円と15ケ月連続増加しています。

3月以降の貿易収支落ち込みは必至
「3月の貿易統計」はデータが揃わず公表されていませんが4月8日、同省の収支速報では、4,836億6,500万円と黒字を維持し、3月中旬まででも前年同月から10.5%増となっています。3月11日の東日本大震災を受け、道路や鉄道、港湾などのインフラ、被災を受けた製造工場の生産の落ち込みがどの程度影響してくるか、サプライチェーン(供給体制)の復旧など3月以降の貿易統計が注視されます。

無知からくる「日本=放射能汚染」安全宣言急ぐ
諸外国では食品をはじめ工業品においても「日本=放射能汚染」という認識が強く、検査を要求しています。この誤解を解くには、政府の自信ある訴え、安全宣言、そして数字での証明しかありません。EUとのEPA締結は、今後の日本の輸出拡大に大きく影響してきます。日本の底力、企業の回復、輸出拡大で変革を遂げ、産業の活性化。新しい農業の確立を早期に図りたいものです。

[2011.4.13]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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