農水省X東京ガールズコレクションの異色コラボで食育活動「マジごはん計画」
ファッションショー「東京ガールズコレクション」でコメを配給!
先週末、東京・渋谷で大勢の若者を熱狂させたのが東京ガールズコレクション(TGC)です。「日本のリアルクローズを世界へ」をコンセプトとしたファッションショーで、若者に人気のファッションブランドと一流のモデルやタレントとのコラボレーションも注目を集め、回を重ねるごとに観客動員数を増やしています。
農林水産省×TGCコラボ「マジごはん計画」!
そのファッションショーで、今回は意外なコラボレーションが披露されました。「農林水産省XTGC」の新しい食育活動「マジごはん計画」です。食や農業について国民が「本気(まじ)」で考えるよう働きかける活動で、農林水産省は女性を中心に若い世代への浸透を目指します。
ステージ上ではモデルの佐々木希さんらが食に関するトークショーを行い、会場内、同省のブースではフードコーディネーターのSHIORIさんがプロデュースしたスープや「ベジバーガー」を販売。同ブースでアンケートに回答した観客には山形のブランド米「つや姫」を配るなど、大々的なプロモーションだったようです。
農水省:正論を訴えても若者に響かない
農林水産省は従来、食生活の改善などに重点を置いて活動してきましたが、「正論をそのまま訴えても若者の心には響かない」として、今回のTGCのほか女性ファッション誌のタイアップなども利用。10~20代の女性の関心が高いファッションや美容と関連づけ、活動の認知度を上げる狙いです。
「農水省、マジです!」とは、3月3日に行われた記者発表会での同省担当者の言葉。政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で食育活動の予算が減らされたこともあり、同省の若手職員が中心となり、費用を抑えつつ、「食べることを大切に思える機会を提供していく」と言います。この活動が広く受け入れられれば、おしゃれをして登山を楽しむ女性「山ガール」に続き、「田ガール」、「畑ガール」などのブームも生まれるかもしれません。
日本人の米離れ:食の選択肢豊富になった
コメの消費量の低下が叫ばれて久しいものですが、日本人の「コメ離れ」は若年層に限ったものではありません。お父さん方の晩酌後の締めはお茶漬けではなくラーメンが王道。60代以上のみの世帯でも、調理の簡単なパンが主食という世帯が増加しています。「コメ離れ」と単に憂うよりも、食の選択肢が広くなったということを踏まえた施策が必要です。
GOPAN購入補助金で米パン特区誕生か
福島県湯川村は、コメからパンをつくる三洋電機の家庭用パン焼き器「GOPAN」を村民が購入する際に、半額分を補助することを発表しました。GOPANといえば、昨年11月の発売以来、注文が殺到して生産が追いつかず、予約受付が中止になるほどの大ヒット製品。湯川村の商工会が今後100台を仕入れ、購入した村民に補助分が返還されるようです。実売価格は1台5万円前後。同村は1台につき25、000円を補助。100台分の250万円を計上した補正予算を2月21日の臨時村議会で可決しました。
コメ文化:農業産業化で、「強く、攻めの農業」へ変革
湯川村の補助制度は、村の担当課がコメの消費低迷打開策として打ち出したもので、三洋電機によると自治体による購入補助は初めて。新米のシーズンにはレシピコンテストの開催も予定されており、「コメの消費拡大だけでなく、地域活性化にもつながる」と期待されています。人口約3,500人の湯川村は、この画期的な施策により「小さな米どころ」から「米〈パン〉どころ」として、日本の農業を一歩リードする存在になるかもしれません。
ソフトパワーでファッションに食文化
クール・ジャパンを掲げる政府は、ファッションというソフトパワー産業とともに日本のコメや食文化をより一層に海外に広めていただきたいものです。TPP(環太平洋経済連携協定)発効を見据え、農業の産業化で、「強く、攻めの農業」へと変革し、国内の市場を活性化したいものです。
クール・ジャパンを掲げる政府は、ファッションというソフトパワー産業とともに日本のコメや食文化をより一層に海外に広めていただきたいものです。TPP(環太平洋経済連携協定)発効を見据え、農業の産業化で、「強く、攻めの農業」へと変革し、国内の市場を活性化したいものです。
[2011.3.10]
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