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日本郵政に潰された?次世代EV技術:エコカーEVのベンチャー、ゼロスポーツ破綻

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中東情勢悪化/EU環境規制強化:エコカー拡大チャンス
ジュネーブ国際自動車ショーが3月3日から一般公開されました。エジプトから始まった北アフリカ、中東の情勢悪化から原油が高騰。自動車メーカー各社はEV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)など環境に配慮したエコカーを主体に環境技術をアピールしているようです。EU(欧州連合)の執行機関である欧州委員会は、平成24年に環境の規制を強化することから、欧州では主流のディーゼル車からエコカーへの開発が急速に進んでいます。

欧州27カ国:エコカートヨタ4.2%、現代4.5% トヨタが追い越される
で平成22年の欧州27ケ国のメーカー別シェアで、日本勢トップのトヨタはシェア4.2%の10位で、4,5%となった韓国の現代自動車に始めて追い越されました。韓国は、ウォン安やEUとのFTA(自由貿易協定)を追い風に、欧州向けモデル「i40」を発表。同社では、欧州での販売目標を10,5%増の40万台。長期的には欧州でシェア5位以内を目指す言います。
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技術はトップレベル:トヨタはヤリス・ホンダはジャズ・日産エスフロー
追撃する日本勢は、環境技術では世界でトップレベル。同ショーでトヨタは「ヤリス(日本名:ヴィッツ)」のHV試作車やプリウスベースのミニバンHVを投入。ホンダもHVの「ジャズ(日本名:フィット)」を。日産はスポーツタイプのEV「エスフロー」や「リーフ」で環境技術をアピールしています。

EV普及に規制緩和必要/充電設備、周辺インフラ
政府では、国内の低酸素社会の実現と成長戦略の強化にエコカー普及に、EVの充電施設のインフラ整備に規制緩和を打ち出すようです。現行の電気事業法では、電力会社の供給契約が1ケ所当たり1件と定められています。マンションや駐車場など複数の充電設備が必要な場合は、複数設置によって高電圧契約となり料金が割高になると言います。これが充電設備が進まない要因の一つとなっていることから、3月6日~7日実施される行政刷新会議の「規制し分け」で例外扱いにするという考えのようです。平成のモーターイノベーションとも言えるEV普及には、充電設備などのインフラ整備や、普及のためのエコポイント・優遇税制措置。中古自動車からEVへの改造など規制の緩和が必要となりそうです。

欧州メーカーEV開発競争激化、日本、技術基準のの標準化
欧州の自動車メーカー各社は、来年の環境規制強化からEVの開発が加速してると言います。国土交通省では、日本の技術基準の国際標準化と、輸出に必要な車両型式認証制度の構築を進めているようで、日本の高度な環境技術のEVが世界基準となってリードしたいものです。

ゼロスポーツ破綻/EV1,030台の受注解約が引き金
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政府、自動車メーカー各社がEV普及を加速させるなか、3月2日にEVの草分けと言える株式会社ゼロスポーツが破産申請と報道がありました。同社は、平成10年に、「大阪オートメッセ2000」でEVフォーミュラーをなど計7台出品。自動車のチューニングでは名の知れた存在でカスタマイズパーツの企画開発から製造、販売まで手がけています。平成14年には、スポーツタイプのEVを開発。平成22年8月には、日本郵政グループの郵便事業株式会社に郵便集配用のEVを10台納車した実績からから、1,030台納入する契約が締結し、今年1月21日より分納分10台が納車されるはずでした。しかし、納車は間に合わず、契約を解除され、違約金の請求などで資金繰りが悪化したと報じています。

車種変更!納期予定の3日前通知/日本郵政公社
問題は、自動車メーカーの都合による車種変更で、両者、合意はしたものの随意契約では、車種変更後の実証実験の実施がされていないと郵便事業株式会社が気づきゼロスポーツに通知されたのは、納期予定の3日前だったと報道がありました。3日では実証実験は行えなかたのでしょう。納期の遅れから契約が解除と報じています。郵便事業株式会社は3月2日、「ゼロスポーツに契約の仕様変更要請をした事実はない」とコメント。1,030台と言えば一大プロジェクトに、EVを推進する政府の支援が欲しかったものです。

ゼロスポーツに契約解除通知、かんぽの宿一括売却の怪
昨年1月、毎年赤字が年間40億の事業「かんぽの宿」の一括売却問題など、民営化された日本郵政公社には自己を正当化する視野の狭さなど本質的な問題がつきもののようです。

国家レベルのプロジェクト/培ったすばらしい技術、EVの火を消すな
これから国家レベルのプロジェクトで世界に普及していくはずでした。ゼロスポーツの破綻は培われたEV技術の未来が消された感があります。生き残り道がなかったのか、事業再生で復活できなかったのか残念です。名古屋の自動車販売会社、株式会社ネクステージは、3月3日、ゼロスポーツ破綻で解雇された技術者の雇用確保に動くと発表がありました。同社のプレスリリースによると解雇技術者獲得に向け「素晴らしい技術、情熱の火を消さない対策」として、取引のあったゼロスポーツの倒産で解雇された技術者獲得に積極的に動き出すとしています。また、同じEV開発を手がける京都大学発のベンチャー・株式会社ナノオプトニクス・エナジーでも、開発技術者を獲得する意向を明らかにしたようです。同社では、鳥取県米子にEVの生産工場を保有しており、年内にも試作車を発表するようです。こうした動きが広がり、クオリティの高いEV技術の火を消さないでもらいたいものです。

部品点数の少ないEV車新規ベンチャー参入しやすい
ガソリン車と異なりEVは部品数も少なく、新たに参入するベンチャーも少なくないようです。EVは今後、充電設備も整備され、確実に拡大していきます。ガソリン車をEVへ改造という新しい事業も生まれるでしょう。今までの事業が縮小されるなか、新しい事業も生まれてきます。スウェーデンのSAABはGoogleのOS、AndroidベースのIQONというシステムを自車車に搭載すると報道もあります。自動車とAndrroidで便利になるものとは・・・EV自動車とAndroidのコラボで新しい事業が生まれそうです。

[2011.3.5]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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