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企業の命綱!法人税減税、金融円滑化法・緊急保証延長:政策を政局で潰す国会

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解散含み政局?置き去りの景気対策!議論は増税??誰のための国会
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政府は1月24日、国会へ平成23年度予算案を提出して1ケ月が過ぎましたが、与党、野党とも自らの主張を述べ、党内でも分裂が起きるなど、これが本当に「国民のため」なのかと、中小企業経営者も呆れるところでしょう。菅首相が打ち出す政策は全て打ち消すと言った野党の状況には、ただの子供同士の喧嘩をにも見えます。中小企業は「政局」という勢力争いを見たいのではなく、「景気対策」「経済政策」に注目しているのです。冷静になって景気対策をする国会、政府にはならないのでしょうか。
 
新成長戦略へ「元気な日本復活特別枠」も3月末で失効
政府は、日本の経済を立て直し、国内の景気回復、世界との競争力強化、デフレ脱却という目的を掲げるものの、それを遂行するための予算の歩み寄りがなければ「政策」はただの机上論だったとも言えるでしょう。中小企業対策費や雇用の拡大、新成長戦略産業への政策「元気な日本復活特別枠」は、年度末までに決まらなければ失効となってしまいます。国会では、「菅首相の首と引き換えに予算を通す」発言に、もう少し歩み寄りを持ち、大人として「国民のため」、「中小企業のため」に年度内成立を望みます。

暫定法人税減税22%⇒18%も後戻り?
中小企業に関わる法案では、第一に法人税減税があります。政府は中小企業支援策として平成21年度、22年度(平成21年4月1日~平成23年3月31日)、期限付きで法人税を22%から18%に引き下げられています。決算が3月末であれば法人税は支援策が適用され、18%となりますが、4月以降の決算月の場合、法案が年度末の3月末までに通らなければ、法人税は22%に戻り中小企業の資金繰りを圧迫するのです。ただし、納税申告期間は2ケ月あり、この間に法案が成立して納税申告を行えば改正後の法人税が適用となります。

減税の恩恵!3割の企業が享受
法人税は利益に対して納税するもので、平成20年、リーマン・ショック以降、赤字申告の続く中小企業は7割と見られています。減税の恩恵を受けられる中小企業は、3割と言われます。政府が平成22年6月に掲げた新成長戦略では、企業の国際競争力の向上や国内の雇用確保、外資系企業の雇用倍増という目的から法人税を引き下げ、この先10年で段階的に世界水準の25%~30%の法人税へ移行するとしています。恩恵が受けられる3割の中小企業を拡大させる支援は確実に必要となるでしょう。

金融円滑化法1年延長、条件変更も審議されず
法人税の他にも中小企業には、中小企業金融円滑化(モラトリアム)法の1年延長という、条件変更や猶予など資金繰りに直接関わる法案延長も含まれています。提出された議案本文には、「閣第三号・中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案:中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(平成二十一年法律第九十六号)の一部を次のように改正する。附則:第二条第一項中「平成二十三年三月三十一日」を「平成二十四年三月三十一日」に改める。附則:この法律は、公布の日から施行する。」(議案引用)とあります。

担保不動産の条件変更、猶予も先行き不安
政府は、金融機関の健全な運営確保に配慮しつつ、中小企業の事業や住宅ローンの負担を円滑に遂行し、雇用安定のための臨時措置を1年延長することを延長の理由としています。中小企業にとって金融機関などの負担軽減は直接、資金繰りに影響をもたらすものです。また個人保証として自宅などを担保となった不動産の住宅ローンの条件変更、猶予は薄日が差してきた大企業と異なり、中小企業経営者にとって改善のための重要な時間を得ることが出きる法案なのです。

景気対策緊急保証延長も空転国会で時間切れか
信用保証協会が100%保証する景気対応緊急保証も平成23年3月末で終了でしたが、中小企業の景気浮上が遅れるなか、平成23年上半期(平成23年4月1日~9月30日)まで業種が絞られるものの延長と法案が含まれています。中小企業にとって、年度末の資金需要に緊急保証は欠かすことのできない融資です。

経団連:政府は税金払っても何もしない/TPP/新成長戦略/農業変革
経済界では、今国会の行方は新年度に多大なる影響が出ると危機感、死活問題だと注視しています。日本経団連の米倉会長は、2月21日、平成23年度予算審議を行う国会に対して「税金を払っている国民のために何もしていない。給料泥棒のようなものだ」、「問題山積で予算関連法案の審議が進んでいるときに離脱とは無責任極まる」と強調。「総選挙でどうのこうのという状況ではない」と政局ばかりに焦点を置く国会に活を入れました。年度末までに予算・法案が通らなければ与野党、政局のおごりに中小企業や国民生活がが犠牲となると言う厳しい状況は避けられません。TPPで開国!農業変革!新成長戦略で内需拡大!と、大きな声で国民、中小企業へ発言できるリーダーが欲しいものです。

[2011,3.2]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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