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パナソニックTOBで事業拡大・再編:三洋電機「SANYO」は完全消滅!?ラグビーで意地

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ロンドン・ピカデリーサーカス「SANYO」33年間のブランデイング
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今年4月にパナソニックの完全子会社となる三洋電機の灯りが消えようとしています。ニューヨークのタイムズスクエアと並ぶ世界の繁華街、ロンドン・ピカデリーサーカスで33年間、「SANYO」のロゴを照らし続けたネオンが年内にも撤去されると報道がありました。ロンドンの名物として待ち合わせの場所にも利用されている巨大看板は、平成24年のロンドンオリンピックに合わせ、LED化が計画され、ビルオーナーから切換えを促されたようです。三洋電機の欧州統括会社・三洋ヨーロッパでは、「改修費の負担はできない」とのことから契約を残したまま解約となるようです。

平成24年でSANYOブランド廃止
都心の一等地にあるピカデリーサーカスには、世界中から年間約5、600万人の観光客が訪れると言います。看板は5社分あり、中でも「SANYO」は一番古くから設置され、大きさは縦5、5m、横18、9m。この巨大看板は、世界に向けてブランディングを行ってきましたが、平成24年4月には、「SANYO」ブランドの使用は原則廃止となります。三洋電機はパナソニックとして一段と大きくなって世界市場に臨むことでしょう。残る日本企業の看板は「TDK」一社となり、米コカ・コーラやサムスンなどは、既にネオン看板から動画へ姿を変えていると言います。「SANYO」の抜けた後には「Panasonic」の動画広告といきたいものです。

海外を視野にTOBで拡大、自社で意思決定MBO
日本の産業は、市場が国内から海外へ移り変わり、世界各国との交渉や、資材・資金調達など優位な立場を取るため、M&A(企業の合併・買収)やパナソニックなどTOB(Take-Over Bid:株式公開買い付け)によって子会社化し、規模を拡大する傾向が見られます。また、社外にいる株主などによる経営戦略への意見や提言に左右されないMBO(Management Buy-Out:経営陣による株式の買収)などで、経営意思の決定を社内に持ち、自らが戦略を打ち出していく傾向にあるようです。

大坪社長:家ごと提案、グローバル企業として負けないスピード感
パナソニックは、昨年10月三洋電機を子会社へ、TOBによって8割の三洋電機の株式を取得しました。今年3月末までに三洋電機の上場廃止が決まり、パナソニックの完全子会社となります。パナソニックの大坪社長は、昨年10月、三洋電機のTOBを終え、「今回の完全子会社化で、家まるごと、ビルまるごとの提案ができるグローバルで唯一の企業グループになる。また、グローバル企業として負けないスピードが実現できるようになる。そうした強い思いのなかで、完全子会社化を決め、TOBを行ってきた」とコメントしています。

ラクビートップリーグ/SANYOブランドで優勝!創部51年かかって初優勝
パナソニックでは、平成24年初頭をめどに、TVや白物家電など「消費者向け」、リチウムイオン電池などの「部品」、デジタル家電やエコ住宅などの「提案型事業」を3つの柱に事業を集約し、再編を図るとしています。近年、韓国企業などにシェアを奪われつつある海外で、日本を代表するパナソニックとして、さらなるシェアを獲得してもらいたいものです。
1月29日、アジアカップで日本が勝利に沸いた翌日、報道ではアジアカップで盛り上がるなか、ラグビー「2010-2011トップリーグ」のプレーオフ決勝が東京・秩父宮ラグビー場で行われました。決勝は創部51年目で単独優勝がまだ一度もない三洋電機と、リーグ戦13試合で最多の80トライを記録したサントリー。今年4月にはパナソニックの子会社となる三洋電機として、優勝はこれが最後のチャンス。三洋電機ラグビー部は、15人全員がどんな仕事もこなせると言い、極端に言えばポジションはあってないようなものと言います。フォワードもバックスに負けないパスやキックができ、バックスもフォワードに力負けしないようです。試合は見事28−23でサントリーに逆転優勝。初の「社会甚一」に三洋電機の飯島監督は、「51年かかったが、やっと届いた」とコメントを残しました。優勝した三洋電機の名は初めて記録に残りました。

「社会人一」と「日本一」でブランド名温存?
飯島監督の持論は「ボールを持った人がリーダー」と言います。目まぐるしく変る試合の状況に対して頭脳を高速稼働させ、相手がついてこられなくなった瞬間、一気に攻め込むと言います。「相手に応じて戦い方を変え、誰かがやったことに全員が反応する」という選手の意思統一も体に染み付いているようです。企業も国も、従業員、政治家が一つのまとまり目標に向かいたいものです。取引先や海外諸国との交渉や提案など、企業・国の代表として機転を利かせ、入念に調べ上げた相手に優位な立場に持ち込み、即座に判断、回答しなくては生き残れない時代です。今国会では、政府は逆方向へ進んでいるようで、即座に修正が必要でしょう。自らが戦略を決め、株主など他から意見など入らないようMBOが多くなったのもこのような背景からでしょう。
ラグビー「社会人一」となった三洋電機は、2月19日の日本選手権準決勝では、東芝を相手に一時18点の差をつけられましたが一丸となり、「日本一」という目標に向かって逆転で破り4連覇を目指します。決勝は今月27日に行われ、その相手はまたサントリーとなり注目が集まりそうです。
企業は世界で戦うために規模を拡大し、自ら意思決定をし、Made in JAPANのブランド、先端技術を訴求、市場で発展させます。リチウムイオン電池など海外でも「SANYO」の名は知れ渡っています。ラグビー「社会人一」と「日本一」で「ブランド名温存」と契約に盛り込めば注目の決勝となり、宣伝効果は世界にも及ぶでしょう。

新興国から羨望のまなざし「日本ブランド」の力
M&AやTOBなどで経営統合し、つちかってきた世界ブランドが消えることはとても残念です。ラガーメンが今回こそは・・・と51年目にして優勝し記録に「三洋電機」を残しました。企業経営者は金儲けだけではなく、誇りを世界に発信してもらいたいものです。近年のIT関連ブランドは、それまで日本が技術や商品を通じて印象付けるブランドとは違うようです。ブランド名が信用の証から流行りの一つに変化しているんでしょう。「日本」も流行り廃りから信用のブランド(国)になってもらいたいものです。
 

[2011.2.22]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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