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TPP参加表明間近:関税撤廃協議は平成23年1月、国際競争嫌いの農業!

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TPP参加:有識者ほぼ賛成
101217_1.jpg経済産業省は12月14日、米国など9ケ国が拡大交渉中のTTP(環太平洋経済連携協定)を睨んだ産業構造審議会の通商政策部会(会長:渡辺捷昭=トヨタ自動車副会長)を開いたと報道されました。TTP参加を巡っては、出席者から早期参加を求める意見が相次ぎました。菅首相は今年11月、横浜でのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、FTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の土台としてTPP参加をほのめかしましたが、依然参加の正式表明はありません。輸出産業、関連産業にとっては一刻も早く決定し、会合で協議してもらいたいものです。農林水産業関係者の強い反対で調整がつかないのが実情でしょうが、このまま交渉の席に着かなければ、これら産業の生産物はTPP参加国やアジア新興国産などに切り替わってしまうでしょう。

首相:国民的コンセンサスが不十分
ニュージーランドで行われたTPPの拡大交渉会合では、関税撤廃を巡る協議を来年1月に始め、11月のAPECでの妥協を目指し、交渉を本格化させることで一致したようです。日本はTPP参加の決定ができないまま、情報収集のためオブザーバーとして会合に出席を試みるものの「中途半端な立場」とあっさり認められず。産業界が一番気になる関税撤廃を協議する会合に日本が立たなければ、日本の輸出産業は壊滅的なダメージを受けることになるでしょう。
通商政策部会の渡辺会長は、前回5月の開催以来、参加への協議開始表明や、アジア新興国など海外展開を促す経済支援など「大きな前進があった」と評価しています。しかし国民的な議論や合意が不足しているとの意見から「TPPには国民的なコンセンサスが不十分」ともコメント。早急な対応をお願いしたいものです。

将来の投資:政府が企画の成長戦略も自爆か
TPPへの参加は、日本だけでなくカナダやメキシコ、タイに中国や韓国も検討しているようです。韓国は貿易協定には積極的で、10月6日には、EUとのFTA(自由貿易協定)に正式に署名しました。FTAは、来年7月からの暫定運用の開始で関税がかからずEUに輸出されるのです。韓国の主力輸出産業は、自動車や家電製品と日本の輸出産業に類似しています。欧州での薄型テレビの出荷シェアは、サムスン、LG電子と1位、2位を韓国勢に奪われ、ソニーが3位と定着してしまいました。来年FTAが適用されればさらにその差は開くばかりか、現在シェアトップを死守しているリチウムイオン電池や3Dテレビなども追撃、トップをひっくり返されシェアを奪われるでしょう。さらには政府が成長戦略として掲げる環境関連や原子力、鉄道等の海外インフラ開発でも同様のことが起きうるのです。

経済破綻からオンリーワン企業へ:韓国
菅首相は12月12日、TPPへの参加を求めるべく山形県の大規模農家を視察しましたが、逆にJA(農業協同組合)からは反対の直訴を受けてしまいました。日本各地では農林水産関係者のTPPへの参加反対運動や集会が行われています。この反対する第一次産業のGDP全体の割合は1.5%と言われています。前原外務大臣の「1.5%の第一産業を守るために残りの98.5%が犠牲になっているのではないか?」とは、まさしく本音ではないでしょうか。98.5%の産業で稼いで1.5%の産業を助ける構造へ社会を変えるべきでしょう。
韓国は平成9年の経済破綻で財閥系メーカーや金融機関が機能しなくなりました。その結果、IMF(国際通貨基金)から融資を受けて経済を管理されるほどの国家壊滅を経験しました。そこから日本に追いつけとばかりに、企業努力などにより経済を成長させ、薄型テレビでは世界のソニーを抜くまでに成長したのです。次は日本が得意分野を高度成長期時代のように、企業が努力、工夫した最先端技術や歴史ある伝統、カルチャーを世界に向けて売り込む番です。TPP参加の意志決定にもう時間がないのです。

参加に賛成か反対か、主なコメント集/【注】リンクが消される可能性があります。


[2010.12.17]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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