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改正貸金業法総量規制:7割が生活資金借入できず、2割がヤミ金接触検討

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7割の貸金業者がさらに資金供給減少
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日本貸金業協会は11月19日、貸金業界の現状把握目的で、貸金業登録業者(協会員及び未入会の貸金業者)の協力を得て「経営実態等に関するアンケート調査」を平成22年8月30日~9月27日の期間で実施しました。改正貸金業法完全施行により、貸金業者の資金供給が平成20年9月から平成22年6月で16.2兆円から12.2兆円と25%減の約4兆円減少、消費者向け無担保貸付も1件当たり19.1万円から15.2万円と20%低下したことがわかりました。貸金業者の今後の見通しでは、消費者向け無担保貸付は7割の貸金業者が減少すると回答、根拠として「与信の厳格化」が75%と最も多く、次いで「利息返還請求の増加、高止まり」が43%と続きました。返済能力のある利用者への貸付まで総量規制で拒まれているのです。

ヤミ金利用:2割が検討/やむをえない
同協会が同じく公表した総量規制該当者と専業主婦(主夫)と個人事業主2,00
0人を対象とした「貸金業法の完全施行後の影響等に関するアンケート調査」では、希望どおり借入れできなかった、あるいは借入れを諦めたとした総量規制該当者は全体の69%で、その際に困った事として「衣料費・食費等の補填」が40%、「住民税・自動車税等の税金の支払い」が32%となり、日常生活に必要な資金が上位を占めました。またヤミ金など非正規業者との接触について、79%が「どんなことがあってもヤミ金融など非正規業者から借入れしない」と回答した一方、利用する可能性があると回答した割合は、「必要に応じて、借入れを検討する」が4%、「どうしようもない状況になれば、ヤミ金融など非正規業者でも借入れせざるを得ない」が16%と合わせて20%となり、2割がヤミ金接触がもありうるという結果となりました。ここ数年、主婦など資金需要心理に巧みに入り込む090金融やソフトヤミ金に注意が必要です。

300%の金利でも利用する現実
11月21日、カードで買い物、現金化商法の相談件数が急増と報道がありました。クレジットカードのショッピング枠を使い現金を受け取る「カード現金化商法」のトラブルが急増しているようです。国民生活センターによるとカード現金化商法に関する相談件数は、今年度(平成22年4月~10月末現在)263件で、前年同期88件の約3倍に増えています。「解約したい」「高金利だ」などと内容は様々なようで、無審査で手軽な点も、利用者が増えている理由とセンターではみているようです。中には出資法で定める金利の上限15~20%を大きく上回り300%の金利となるケースもあると言います。切羽詰まった状態での借入とはいえ、ゼロ金利時代に300%の高金利とは日銀にも実態を把握してもらいたいものです。

このままでは自転車操業の上、破綻!
貸金業者が、改正貸金業法の総量規制で貸出ができなければ、その隙間に新たな供給者が現れるのも予測できたはずです。出資法で定めた以上の金利で資金の借入れを行えば、俗に言う自転車操業状態の悪循環に陥りあっという間に窮地に追い込まれるでしょう。そんな中、新生銀行は総量規制の枠を超えた無担保ローンを今年度にも発売予定です。残念ながら、その後の具体的な発売の発表はまだないようです。

メガ3行中間決算1兆円の黒字なのに・・・
平成22年9月中間連結決算でメガバンク3行が1兆円を超える黒字を上げるなか、モラトリアム法で中小企業は日々水面下へ消えています。来年には信用保証協会の緊急保証の廃止、モラトリアム法の終了など、その中で新生銀行の新しい無担保ローンの一日も早い発売が待ち遠しいところです。


[2010.11.23]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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