フューチャーブランド:日本6位、「ソフトパワー産業」で中小企業に活力を!
⇒ソフトパワー産業/最下部に解説があります。
フューチャーブランド:カナダが逆転1位、日本は6位
米ブランドコンサルティング会社「フューチャーブランド」は、観光、投資の魅力を反映した国のイメージ、ブランド調査でカナダが米国に変わってトップになったと報じました。バンクーバーでの冬のオリンピックが要因の一つになったようです。2位はオーストラリア、3位はニュージーランドです。
日本は平成19年にベスト10に入り、今年6位に入りました。観光の魅力や生活の質が調査の基準となるようで調査に参加した五大陸の3,400人の旅行者と専門家からの支持の結果です。
反対にワースト3にはジンバブエ、イラン、パキスタンで調査の結果は英国ロンドンで11月11日に行われる「ワールド・トラベル・マーケット」で正式発表されます。
【解説/フューチャーブランド】
・米フューチャーブランド社:http://www.futurebrand.com/
・日本グループ会社(株)マッキャンエリクソン:http://www.mccann.co.jp
韓国訪日人数:前年比83%増、5割はアジア圏
政府観光局(JNTO)は10月25日、9月の訪日外国人数(推計値)が前年同月比34%増の71万8,000人だったと発表がありました。このうち韓国からは同比83,7%増の19万3,800人、中国から39.3%増の12万7,500人、台湾から32.7%増の10万2,800人と5割以上がアジア圏を占め、大幅に増加しました。
訪日外国人3,000万人プログラム
政府では平成21年に約700万人だった外国人旅行者数を平成22年には1,000万人に、平成31年には2,500万人を目指し、将来的には「訪日外国人3,000万人プログラム」を推進し観光立国を目指しています。
観光庁試算:経済効果51兆円、雇用430万人
化石資源の少ない日本にとって観光資源は豊富です。また、観光産業は裾野が広く、旅行業や宿泊業、輸送業、飲食業、土産品などに経済効果が期待でき、事業化拡大によって地域を活性化させます。国交省観光庁の平成20年度「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」によると、二次的な経済波及効果を含む生産効果は、国内生産額872兆円の5.3%の51兆4,000億円、雇用効果は総雇用6,445万人の6.7%の430万人と推計しています。訪日外国人旅行者の消費額は1兆3,000億円と推計されています。アジアを中心にオープンスカイ政策でLCC(格安航空会社)定期便の増便や新路線の整備、羽田空港24時間稼働、国際化が今後、訪日外国人旅行者の増加を促進する原動力になるでしょう。
中小企業のソフトパワー産業強化!
内閣府では平成21年7月に「日本ブランド戦略アクションプラン」を掲げました。特に国内の「ソフトパワー産業」には中小企業が多く、創造的事業基盤が弱いとしています。そのために海外での売上げに繋がっていないのが実情です。そこでコンテンツや食、ファッション、デザイン等のソフトパワーを生み出す産業を戦略産業の一つにしたい考えです。今後「ソフトパワー産業」への情報基盤の整備や経済支援などによって自動車、電機産業が中心だった新しい日本ブランドを世界に広げたいとしています。
地域密着型企業が多い観光産業
「フューチャーブランド」世界6位の日本は、訪日外国人旅行者増加で旅行者向け観光産業の充実が急がれます。ソフトパワーで日本ファンを増やし、観光プロモーションによって訪日旅行者増加に繋げ、国内の地域密着型企業が多い観光産業を一気に活性化したいものです。
さびれた地方都市のシャッター商店街を見学して、デフレ無策の怖さを見て回るツアーは新興国経済相に人気になるかもしれません。
【解説/ソフトパワー産業】:内閣府、日本のソフトパワーを生み出すアニメ、マンガ、映画、ドラマ、音楽、ゲーム等のコンテンツや、食、ファッション、デザインといった日本特有のブランド価値創造に関連する産業を「ソフトパワー産業」として位置付けています。
[2010.11.10]
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