日本市場は世界の中でひとつのローカルエリアに?
グーグル、世界の電機メーカーと連携 アップルに対抗
iPhone、iPadで躍進中のアップル社に対抗し、グーグルが日本を含む世界の電機メーカーとスマートフォンをはじめとする情報端末を共同開発すると発表しました。日本を含む世界の電機メーカー・・・ この記事は一昔前なら「グーグルがソニー(あるいはシャープなど)と~を共同開発・・」と書かれていたことでしょう。アジアをはじめとする新興国の電機メーカーが力をつけている中、日本のメーカーが第一候補とならなくなってしまった(指名されなくなってしまった)現実を感じます。
報道によると、携帯向け新放送事業者がドコモに決定したとのことですが、この事業は国内向けであり、言うまでもなくユーザーは日本人です。長らく続く国内不況、自国に対する先行き不安の中でどこまでユーザーに支持されるでしょうか。世界向けの放送事業として展開することを前提とした国内事業のスタートであってほしいものです。
内需型企業、アジア地域で最高益
アジア地域の経済成長に伴い日本ブランドの日用品・食品が売れており、地域別営業利益でアジア地域が稼ぎ頭となりつつあるそうです。「JAPANブランド(技術力・高品質・安全性)」の信用力は依然として高く、特に製造業においてそれが顕著であることを物語っていますが、昨今のアジア企業による日本企業の買収は、「JAPANブランド」を手に入れ世界に販売する戦略なのではないでしょうか。
中小企業でも海外で成功できる
香川県の手袋を製造する中堅メーカー、徳島県のLEDメーカー、東京の化粧用スポンジを製造する中堅メーカーなどは、早い時期からアジアに工場持ち世界中に販売しており、現在の世界不況下でも着実に利益出しているそうです。「国内でモノが売れないなら他の市場でどう売るか」を考え、行動に移した結果が実を結んだのでしょう。これは中小企業経営者でも「先見性と行動力を持っている方は十分生き残れる」ということの証明であるといえます。
日本は世界のシャッター通り商店街?
長引く不況の中で特に地方経済の疲弊が激しく、地域内の小売店などが悲鳴をあげた中で、大手資本の大型小売店が進出したことで多くの商店街がシャッター通りとなってしまいました。これと同じことが世界における日本でも起きているのです。つまり視点を上げて、世界から見る日本は、日本国内で叫ばれる地方都市の「シャッター通り商店街」になりうるといえます。すでに日本は「一つの地域、ローカルエリア」としての認識を持つ時期にきているとすれば、私たちはこのことを踏まえた上で、会社経営をしていく必要があるのでしょう。
円高容認方針なら企業の海外進出サポートを
日本人は他国の人と比べて外国慣れしていないと言われています。日本の中小企業が海外で事業を行うにあたっては言語・商習慣の違い・現地人との交渉等に対する不安など問題があります。現地法人設立から事業の立ち上げまでをサポートする制度など、国策として中小企業の海外進出を支援する政策を早急に望むところです。
[2010.9.9]
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