企業のM&A助言業務、メガバンク系証券好調。みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券など
メガバンク系で市場7割を占有
企業のM&A(合併・買収)助言業務に乗り出している、メガバンク系列の証券会社3社が好調です。市場占有率は、2年連続で約7割に上り、リーマン・ショックのあった平成20(2008)年度に比べ3倍増。買収側の企業の資金調達が巨額になるケースも多いため、やはりメガバンク系は有利です。銀行の海外取引網の厚みに加え、その融資能力や顧客基盤も武器になります。
首位はみずほ証券
平成28(2016)年度の首位は、みずほ証券(みずほ証券(株):東京都千代田区 坂井辰史社長)。2位は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株):東京都千代田区 長岡孝社長)。3位は、SMBC日興証券(SMBC日興証券(株):東京都千代田区 清水喜彦社長)。みずほ銀行は、ソフトバンクグループ(ソフトバンクグループ(株):東京都港区 孫正義社長)による英アーム・ホールディングス買収など、同グループのM&Aの大半に関わりました。買収時のつなぎ融資をみずほ銀行が出し、買収を後押しました。
海外ネットワーク構築も勝因に
国際的なM&Aが増加するなか、海外ネットワーク網を構築したことも成功が続く理由です。三菱UFJフィナンシャル・グループ((株)三菱UFJフィナンシャル・グループ東京都千代田区 園潔会長)は平成20(2008)年、米モルガン・スタンレーに出資しました。みずほフィナンシャルグループ((株) みずほフィナンシャルグループ:東京都千代田区 佐藤康博社長)も、米投資銀行エバコアと提携。外資系金融機関が中心だった現場で、存在感を増しています。
独立系大手証券会社は押され気味
一方、独立系の大手証券は押され気味で、国内最大手の野村証券(野村證券(株):東京都中央区 森田敏夫社長)も、M&A助言ではシェアが13%にとどまりました。順位も10位と振るいません。
●関連記事:「NISA(少額投資非課税制度)職場積立拡大:導入企業1268件、野村証券、三菱UFJ信託銀行、地銀:常陽銀行が追従」[2016.4.11配信]
[2017.5.5]
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