LED照明の光がインターネット接続を可能に! ベンチャー企業による夢のような新しい通信システムが完成、量産体制が整う。
LEDの光で無線通信が可能に!?
「IT革命」という新語が日本を席けんしたのは、2000年でした。ITバブルは翌年に崩壊し、苛烈な企業間競争時代に入りますが、発想を根本から刷新する新技術は、なかなか登場しませんでした。そんななか、東京の通信機器ベンチャー「アウトスタンディングテクノロジー」が、革命的技術を開発しました。「可視光」を使った、商用可視光通信システムの量産化です。
可視光通信とは、LEDの光を人の目に見えないほど高速で明滅させ、無線通信として使う技術。従来は、インターネット経由でネットワークに接続していましたが、この新技術では、電波ではなく、LEDの照明がそれにかわります。高さ1~5メートルの天井で明かり(親機)をつければ、受光器(子機)をつけた机や床のスマートフォンやタブレットで、データ通信ができるのです。
電磁波の影響も低減。まったく新しい「情報」の登場
この技術を活用した未来を考えると、ワクワクしませんか。照明に使う数ワットの電力を転用できる。各所の照明に通信機能を加えれば、ワイヤレス環境も整います。病院や発電所などの精密機器には、常に電磁波などの影響による誤作動の懸念がありましたが、その不安も低減します。可視光域は人に安全なのです。商業施設は、店限定の商品情報をLED照明から顧客の端末に送信し、サービス向上につなげることも可能でしょう。照明の光が情報になります。
同社は、すでに、「照明無線LAN」の量産化に着手しており、「2016年以降、年間1万台の販売を目指す」としています。一定額で接続し放題の定額制ブロードバンド、公衆無線LAN、スマートフォン、iPadなど、21世紀に入り、さまざまな技術な生まれ、それぞれの時代を担ってきました。今回の可視光通信の開発が、人の暮らしをより便利で快適にしてくれることを願います。産業として大きく発展させ、雇用増にもつなげてほしいですね。
[2015.10.7]
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