JR西日本:40年社債発行、民間初/マイナス金利の余波、企業にも影響大。
マイナス金利の余波は企業マネーにも
日銀が導入を決めた「マイナス金利」の余波が広がるなか、企業が資金調達のために用いる「社債」を巡る動きもさまざまです。金利の先行き動向を見極めようと、社債の発行を見送る企業もあれば、西日本旅客鉄道(JR西日本)は企業としては初めて「期間40年」普通社債の発行に踏み切りました。個人の家計だけでなく、企業を巡るマネーの動きも変わっていきます。
社債とは、企業が発行する債券のこと。社債を売って資金を集める一方、債券を持っている人には期日までの間、定期的に利息を支払います。利息を明記した借用証書のようなものと考えてください。「普通社債」は最も一般的な社債で、ほかに一定の条件で株式に転換できる「転換社債型新株予約権付社債」、弁済の優先順位が低いかわりに高利回りな「劣後債」などがあります。肝心の社債の利回りは国債のそれを基準に決めますが、国債よりは高くなります。
今が低コストで資金を確保する好機?
「大和証券グループ本社」は、2月上旬に予定していた社債の発行を先延ばしにしました。国債の利回りが今後さらに低下すれば、連動する社債の利回りも下がり、企業の負担がより軽くなるためです。マイナス金利の影響は「読み切れない」のが現実で、これも一つの選択でしょう。
一方、JR西日本は、過去最長だった期間30年の社債を40年にして発行に乗り出しました。一般に期間が長い社債ほど利回りが高くなりますが、40年物の国債利回りは1.1%まで下がっており、「今が、安いコストで長期の資金を確保する絶好機」と踏んだのでしょう。40年物社債の利回りは1.6%程度とみられ、約100億円分を機関投資家向けに発行します。
[2015.3.7]
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