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iPhone4発売!日本の技術・販路の行方

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100628_1.jpg「何が魅力なのか」
先日,米Apple社のiPhone4が発売になりました。銀座のApple Storeや表参道Soft Bank Shopには300m 以上の行列ができ、ニュースでもトップで報じられていました。ここで、iPhoneとは何?という、中小企業経営者も多いのではないでしょうか。私も書籍を出版していなければ何だろうと今でも思ったかもしれません。電子書籍という新しいワードに興味を示し、最終的にiPhoneにたどり着いたくらいですから。
簡単に言えば,iPhoneは、携帯電話にパソコンの機能が追加されたスマートフォンと呼ばれる持ち運び便利な機械(デバイス)の一種です。自分の席に座ってパソコンを立ち上げる事なく、いつでもどこでも携帯電話の様に通話もでき、メールやインターネット、ビデオ撮影、そしてスケジュール管理、書籍を見たり、ゲームに至るまでさまざまな専用アプリを利用できる今までにないデバイスです。しかもアプリも無料で数十万種類利用できる全く新しい商品にこの不況の中、全世界で行列を作るのでしょう。つまり、市場に消費者ニーズのある物は価格に関係なく求められます。

「どこへ売り込めばいいのか?」
先週、経済産業省から通商白書が発表されました。その内容は「アジア内需とともに成長する我が国」「グローバル化の視野拡大に向けて成長」「新興国市場の獲得」と。では、具体的にはどう行動すればいいのかと、問いかけたくなるのは中小企業の経営者も同じでしょう。確かに日本市場は成熟期に入り、今後も市場はじり貧になるばかりでしょう。日本より成長率の高い新興国である中国やベトナム、インドなどに市場を求めることも生き残る1つの方法です。あとはどのような方法でその市場に入り込むむかだけの問題です。当然,言葉も文化、法律や税金も違いますからリスクも伴います。新しい市場や流通、販路への参入、そしてAppleのような全く新しい発想の商品がこれから必要になってきます。

「あのSonyでさえ勝てなかった」
イノベーションって、最近よく聞かれますが、この世界的不況の中,今迄の発想では生き残りが難しくなってきました。Apple iPhoneの ような発想、これだけ技術大国、家電市場でNo.1だった日本メーカーがいとも簡単にスマートフォン市場をAppleにとられてしまったのです。しかもそれ以前に発売されていた携帯音楽プレイヤーiPodによって音楽をダウンロードする新しい販売形態で音楽業界までもが独占されてしまったのです。SonyやPanasonic、東芝も勝てなかったのです 古いモノから新しいモノへ生まれ変わる事が必要になってきました。
昔、サーカスではライオンや象の芸を見せていたものですが、今はその動物たちもいません。シルクドソレイユといういわゆる昔でいうサーカスは、動物の変わりに人間が華麗な芸を見せ、人々を感動させているのです。イノベーションによって大きな檻も、移動用トレーラーも、専用の施設も不要になりました。

「何が今必要なのか」
これからの中小企業はどうすればいいのか。具体的にどう行動すればいいのかです。Appleの新製品iPadの発売と同時に中国ではまがいもののePadが同等の機能で1/5の価格で発売され初回生産分を売り切ったそうです。コピー商品を作れとは言いませんが市場にニーズがあればブランド力がなくても売れる証明です。
数年前までは中国の製品は雑ですぐに壊れるといわれていましたが、今は日本の技術を追い越す勢いの技術を身につけています。電気街の秋葉原に行くと、ブランドだけは日本メーカーになっていますが製造している国はアジアの新興国なのです。多様化する消費ニーズを的確に捉え、発想の転換をしなければなりません。

「今を生き残るためには」
そして今すべきこと。収入と支出の数字をしっかり見てください。支出の方が多ければ企業は傾くだけです。そのような場合には徹底的に支出をカットするべきです。それはリストラを伴う経営者としては辛い決定かも知れません。すべては生き残る為。あとはすぐに収益がとれる事業を優先し.収益に時間がかかる商品開発などの事業は後回しにするべきでしょう。今ある商品,サービスを売る、それは販路、拡販を考えなければなりません。ときにはライバル会社や異業種の会社と共に、今までにない販路を見つけ出し営業するしかないのです。新興国をはじめとするアジア,世界が競争相手です。市場のニーズがあれば日本だけでなくグローバルに受け入れられる絶好のチャンスと捉えるべきでしょう。どうにもならない状況で立ち往生をしているのならまずは一歩足を出して行動してみましょう。
[2010.6.28]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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