「HAL医療用」が厚労省の製造販売許可を取得! 日本中が待ち望んでいたロボットスーツが患者のもとへ。
信号を読み取って歩行をサポートする画期的技術
筋力が低下した難病患者の歩行を支援したり、脳卒中などの後遺症が残る人のリハビリに利用したり。日本中が待ち望んでいたロボットスーツ「HAL医療用」の製造・販売が、厚生労働省に承認されました。開発したベンチャー企業「サイバーダイン」(茨城県つくば市)は、保険適用を申請します。欧州で先行承認されながら、本当に時間がかかりました。
HALは、装着型のロボット医療機器で、人が筋肉を動かそうとする時に生じる微弱な電気信号を感知し、連動するモーターを作動させて歩行をサポートします。筑波大教授でもある、同社の山海嘉之社長が開発した画期的技術です。治験が重要な新薬や、身体に負荷を与えかねない医療機器とは違い、適切な環境で使えば安全性が高いのは素人目にも明らかでした。
欧州では早々と認証取得
欧州でも大いに注目され、2013年8月、早々と医療機器の認証を取得しました。「脊髄損傷や脳卒中によって歩行困難となった患者の機能回復」が目的です。130か所に及ぶ細かな改良を求められたとはいえ、日本に比べれば審査も迅速でした。既に利用が始まっているドイツでは、患者負担が、1時間〜1時間半の使用で約7万円。普及が進めば価格はさらに下がります。
日本では、2013年3月~2014年8月にかけて、「希少性難治性の神経・筋難病疾患の患者」に対して医師主導治験(医師が研究目的で行う治験)が実施され、やっと効果や安全性が認められました。利用者がその効果に驚く様子は、新聞やテレビでも繰り返し報じられてきましたね。「例外はない」という見識なのでしょうが、もう少し認証が柔軟性とスピード感があってもよい。そう感じた話題でした。
[2015.12.18]
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